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総監督:武内英樹 製作年:2010年
原作:二ノ宮知子 上映時間:123分
   
笑いと涙の感動を交え、二人の恋の行方もついに最終楽章へ!
さらば、のだめ 先輩、お別れデス。
【イントロ】

累計発行部数3,300万部を突破し、日本中にクラシックブームを巻き起こした大人気コミック「のだめカンタービレ」は、2006年からドラマシリーズが開始され、昨年の12月にはシリーズ完結編の前編が映画化された。

前篇の最後で、のだめは自分の音楽の未熟さに一念発起し、新たな目標に突き進むために千秋との仲に終止符を打つ覚悟をする。その後ののだめの成長と千秋との恋の行方がどんな展開になっていくのか…興味津々の最終楽章の後編である。

今回は、天才的なピアノの腕を持つポジティブキャラの通称のだめが、一流の指揮者を目指す千秋との恋愛に、珍しく思い悩む姿をシリアスに描かれている。

 
【ストーリー】

離れ離れに暮らすことになった、のだめと千秋。そんな矢先、エリーゼは千秋に、孫Ruiとの共演話を持ちかける。千秋がヨーロッパデビューを飾ったウィルトール・オケとの共演だ。

一方、のだめはなんとか千秋に追いつくべく、ピアノレッスンに励む日々。

だがオクレール先生からコンクールの許可がなかなか下りない。焦りを感じはじめるのだめの元に、峰と真澄が突然現れた。

ヴァイオリンコンクールに出場する清良を秘かに応援するためだ。久々の再会に、千秋の姿も。すっかり意気投合したフランクやターニャ、黒木らを伴い、一行はコンクール会場へむかう。

のだめはコンクールのピアノ部門で聴いた「ラヴェル ピアノ協奏曲」に心奪われ、いつか千秋と共演する時に演奏したいと心に決める。しかしこの曲こそ、千秋がRuiと共演する演目だったのだ。テオからその事実を聞いたのだめは大ショックを受ける。

そして二人の演奏は観客を熱狂させ、大成功を収める。のだめが思い描いていた以上の演奏をされ、その衝撃に唯一人、席を立てないのだめ。翌朝、のだめは千秋に対して目を真っ直ぐに見つめて言った。「結婚してくだサイ!」いつもの冗談だと思い取り合わない千秋だったが、だんだん不安になっていく。

一方自信喪失ののだめの前に、シュトレーゼマンが現れた。シュトレーゼマンは自分のプラハ公演での共演を提案する。エリーゼからその情報を得た千秋は、急ぎプラハへ駆けつける。

そして客席の千秋を前にして、シュトレーゼマンのタクトが振り下ろされた。「ショパン ピアノ協奏曲」が始まった。のだめの演奏は素晴らしく、満員の観客から大絶賛を受ける。

せっかくシュトレーゼマンに見出され、一躍有名人になったにもかかわらず、自室のゴミの山の中に隠れてしまうのだめ。屋根裏の奇妙なテルミン奏者と意気投合して、本当にやりたかったのは「音を楽しむ」ことだと気づく。幼稚園で園児たちにピアノを弾くのだめのもとに千秋が現れる。

そして二人の恋の行方もついに最終楽章へ向かうのだった…

 

【インプレッション】

テレビドラマと最終楽章の前編を観たものは、やはり観るでしょう。これはある意味仕方ないことで、最後を見なければ、今まで何だったんだってなことになりかねない。ドラマの映画化は多いが、普通前後編に分けるかなぁ〜。商売上手というほかない。

で、後編はどうだった?と問われても、ちょっと返答に困ってしまう…というのが本音である。そんな駄作ではないと思うが、前編と後編に分割する理由がどこにも見当たらない。映画館の大きなスクリーンでテレビドラマの特別編を観ているような感覚なのである。

前編では、世界のクラシック音楽家の憧れ、「ウィーン楽友協会」で映画史上初の撮影が行われ、「黄金のホール」と称される大ホールで、主演の玉木宏が「ベートーベン交響曲第7番」を指揮するシーンが話題になり、それに惹かれて観たようなところがある。さすがに歴史の重みを感じさせるホールである。

ダメオーケストラを再生する前編の方が、まだ映画らしい主軸があったのだが、今回の作品は、二人の恋愛の行方がメインで、ギャグは控えめ、ほぼシリアスなラブストーリーが展開される。これが、良いのか悪いのか判断しかねるが、新鮮味に欠けるのが残念だ。

のだめ(上野樹里にというわけではなく)にシリアスな演技をさせるというのは、作品自体を別物にしているとしか思えない。天才ゆえのエキセントリックな行動というパターンからすれば、シリアスもまたアリなのかという解釈も出来るのだが…

また、ドラマ放映当時の千秋のオレ様キャラはすっかり影を潜め、そのキャラが楽しみだったものからすれば少々物足りない。

際立ったキャラの登場人物が普通になってくると、作品がパワーダウンしてしまう。竹中直人扮するシュトレーゼマンの女好きキャラもすっかり消え果ているのには残念である。

豪華な海外ロケにしても、大編成のオーケストラシーンにしても、すでに前編で紹介済みだし、これだ!という見せ場がないのである。のだめがせっかく世界デビューを飾ったというのに、展開はみるみるスケールダウンしていくのが、ひじょうにもったいない。

のだめのピアノ演奏の吹き替えを、世界的に活躍する中国人ピアニスト、ラン・ランが担当している。

ラン・ランはウィーン・フィルやベルリン・フィルなど名だたるオーケストラと共演し、北京オリンピックの開会式、ノーベル平和賞授賞式で演奏する他、NBAプレイヤーのヤオ・ミン、俳優のジャッキー・チェンとともに、先ほど開催された上海万国博覧会の公式国際親善大使を務めるなど、国際的に活躍する現代最高峰ピアニストの一人。
「トルコ行進曲」など前後編の12曲すべてを手がけている。

映画館にいて、本物のクラシックの名曲をオーケストラとピアノ、そして、玉木宏の素晴らしい美声での解説付きでたっぷりと堪能できる点は、いつもながらありがたい。

ヴァイオリンコンクールの受賞者発表会場内で、瑛太扮する峰に後ろから抱きしめる水川あさみの表情が可愛かったのが、ひじょうに印象的であった。

「のだめカンタービレ」ファンにとっては、最終楽章ということで必見の作品であることに間違いないが、観終わった後に、違ったフィナーレを期待していたファンも多いのではないだろうか。

しかし、海外ロケの空気感は上手く伝わってくるし、映像と音楽的にはなかなか好感を持てる作品だ。

 
キャスト スタッフ
野田 恵:上野樹里  
千秋 真一:玉木宏  
峰 龍太郎:瑛太 総監督 武内英樹
三木 清良:水川あさみ 監督 川村泰祐
奥山 真澄:小出恵介 製作総指揮:石原隆

フランク・ラントワーヌ:ウエンツ瑛士

製作:亀山千広
タチヤーナ・ヴィシニョーワ:ベッキー 脚本:衛藤凛
孫 Rui:山田優 撮影:山本英夫
フランツ・フォン・シュトレーゼマン:竹中直人 原作:二ノ宮知子
峰 龍見:伊武雅刀 編集:松尾浩
エリーゼ:吉瀬美智子 美術:マーティン・レイング
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