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監督:マイク・ニューウェル 製作年:2010年
製作:ジェリー・ブラッカイマー 上映時間:116分
   
2004年発売の同名ゲームの実写化作品。
【イントロ】

敏腕プロデューサーとして知られているジェリー・ブラッカイマーが、2004年発売の同名TVゲームを実写映画化、神秘に満ちた古代ペルシャを舞台に、ファンタジー・アドベンチャームービーを誕生させた。

1983年公開の「フラッシュダンス」を大ヒットさせたジェリー・ブラッカイマーは、「ビバリーヒルズ・コップ」「トップガン」「アルマゲドン」「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズなど立て続けにヒットを飛ばし、人気を不動のものとした。

彼のプロデュース作品のほとんどは、単純な筋書きに凝った特殊効果の導入による派手なアクション、大ヒットしているポップ・ミュージックを起用したサウンドトラック、テレビ映りのよい俳優たちの起用を特徴としている。

これらの理由で、彼の映画は派手なオープニングと見た目のわりに内容がないとして、多くの映画評論家からは酷評されている。しかし、彼の作品はアメリカだけでなく全世界で多くの観客を集め、収益的には大きな成功を収めている。

また、1997年からはテレビへも進出して数多くの警察ドラマを製作し、特に「CSI:科学捜査班」は2作のスピンオフがシリーズ化され、3作すべてが高い人気を誇るなど、テレビ界においても大きな成功を収めている。

「プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂」は、時間をさかのぼり、過去を変えることのできる伝説の「時間の砂」を巡る、壮大な謎と冒険に満ちた物語。世界制覇のために「時間の砂」を手に入れようとする邪悪な力が動き出した時、神々は一人の若き王子に人類の運命を託す。

監督は、1994年公開「フォー・ウェディング」で英国アカデミー賞とセザール賞を受賞したマイク・ニューウェル。

主演のダスタン王子役を「ゾディアック」のジェイク・ギレンホールが演じている。彼は、2005年公開の「ブロークバック・マウンテン」で、愛の欲望に忠実なジャックを熱演し、英国アカデミー賞助演男優賞を受賞、アカデミー助演男優賞にノミネートされたほどの実力者である。

カリフォルニア州ロサンゼルス出身。父親は映画監督のスティーブン・ジレンホール、母親は脚本家のナオミ・フォナー、姉は女優のマギー・ジレンホールというセレブ一家でもある。

父方からはスウェーデン人の、母方からはユダヤ人の血を引いている。

ヒロインのタミーナ王女には、「007/慰めの報酬」のボンドガール、ジェマ・アータートンが扮している。ボンドガールと言っても、全身オイルまみれにされ殺された諜報員役での出演である。

また、1982年「ガンジー」でアカデミー賞の主演男優賞を受賞した名優ベン・キングズレーが、シャラマン王腹心の弟ニザムを演じ、作品に重厚感を与えている。

神秘的で壮大な物語と豪快なアクションを堪能できる作品である。

 
【ストーリー】

強大なペルシャ帝国の第3王子であるダスタンは、「ペルシャのライオン」と呼ばれる勇猛果敢な若者だ。

2人の兄と異なり、ダスタンは偉大なるシャラマン王の実の息子ではなかった。かつては親のない浮浪児だったが、トラブルに巻き込まれた友人を助けるため、大勢の兵士に立ち向かった勇気ある大胆な行動を見ていたシャラマン王に見込まれ養子となった経緯がある。

自由奔放すぎるのが欠点だったが、ダスタンの勇気、英知、そして類いまれな身体能力は、王子の名にふさわしい彼の非凡さを証明していた。

ダスタンの運命を変えたのは、ペルシャ軍による聖地アラムートへの攻撃だった。「敵国へ武器を提供している」という未確認情報をもとに、シャラマン王の腹心の弟ニザムと3人の王子はアラムートを制圧する。

アラムートの王女で、神に仕えるタミーナは自ら命を絶とうとするが、ダスタンが戦利品として短剣を手に入れたことを知ると、降伏する振りをし、捕虜の身となる。

勝利を祝う宴の席で、ダスタンは父のシャラマン王に法衣を贈る。褒美として王はダスタンにタミーナを妻とするように命じる。そして、王が法衣を着ると、法衣の内部に塗られた毒によって絶命してしまった。

当然、疑いは法衣を贈ったダスタンにかけられ、2人の兄は彼を暗殺者として捕らえようとする。

ダスタンの危機一髪の脱出劇を助けたのは、タミーナだった。追手を逃れたダスタンは、王暗殺の真相を追求しようとする。タミーナの目的は、ダスタンが戦利品として手にした短剣を取り戻すことだった。

聖地アラムトには封印された秘密がある。この地のどこかに聖なる神々の砂時計が隠されており、その中を流れる「時間の砂」を操る者は、時をさかのぼり、過去を自由に変え、世界を支配する強大な力を得ることができる。

そして、この「時間の砂」を操るのに不可欠なのが、ダスタンの持つ短剣だったのだ。

ペルシャ帝国軍と、謎の暗殺者集団ハッサンシンから追われながら、ダスタンとタミーナは時間の砂を求めて旅立つ。シャラマン王を殺害した真犯人は誰か…そして、陰謀の真相を暴くため、二人のアドベンチャーが始まった。

 

【インプレッション】

ストーリーも単純で分かりやすいし、そんなのアリかよ…というツッコミどころも、この手の映画のお約束。ただ、どこかで実際にあったようなメインプロットは妙にキナ臭い。聖地アラムート侵攻の経緯が、あまりに皮肉が効いている。これは、「グリーン・ゾーン」を彷彿させる。

敵国へ武器を供給しているらしいという未確認情報だけで、大国が小都市に攻め入るストーリーは、誰が見ても、大量破壊兵器がある!と言い張ってアメリカが強行した、イラク侵攻そのものだから笑うに笑えない。

ほんの少しだけ過去に戻り、過ちを修正できる「時間の砂」を駆使し、取り返しのつかない戦争を始めたアメリカが、あの戦争は無かったことにしてちょうだい…というような、贖罪の念を込めた作品と解釈するには少々飛躍しすぎているかも知れないが、世界を混乱させた失態を、エンターテイメントで遊び倒す商魂逞しいハリウッド映画の真骨頂と考えた方が正解に近いかも…

作品のスピード感はジェットコースター並みで、冒険あり、ロマンスあり、謎の伝説ありと、まさにてんこ盛り状態。観客を一瞬たりとも飽きさせない展開は、ジェリー・ブラッカイマーらしさが思う存分発揮されている。コミカルなダチョウレースや不気味な暗殺軍団との死闘など、アクションも満載。過剰なまでのサービス精神でラストまで突っ走る。

ナイーブで繊細なイメージをかなぐり捨てて、マッチョな肉体派に改造し、思わぬ魅力が引き出されたジェイク・ギレンホールは、少々オーラ不足というか影が薄かったヒロインを見事にカバーしている。エキゾチックな冒険ものはハリウッドの古典ジャンルなだけに、もう少しビッグネームの女優を起用してもよかったように思われる。

余談ながら、この作品のジェイク・ギレンホールは、どこかルパン3世に似ている。「ルパン3世」の実写版が制作されるなら、個人的には候補に推したい…

セレブ一家出身のジェイク・ギレンホールは人脈も羨ましい。ジェイクの後見人はポール・ニューマンとジェイミー・リー・カーティス。ポール・ニューマンには、サーキット場で車の運転を教わったという話。何ともゴージャスなエピソードだ。しかし、有名な俳優でもオーディションを受けるのがハリウッドの常。ジェイクもオーディションでは、悔しい経験が度々あるようだ。「ムーラン・ルージュ」では、オーディションに何ヶ月もかかり、歌もダンスも特訓したが、結局はユアン・マクレガーに主役の座を奪われた。「バットマン ビギンズ」も最後まで残ったのが、結局は敗退した。

また、「スパイダーマン2」は、当時トビー・マグワイアの健康状態が良くなかったため、サム・ライミ監督はジェイクをスパイダーマン役に抜擢することをほぼ決定していた。ところが、トビーが回復したことで、結局はスパイダーマン役も流れてしまった。

そんなジェイクにとって転機の年となったのが、2005年。「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」「ジャーヘッド」「ブロークバック・マウンテン」の3作が公開され、愛し合う男性2人を描いた「ブロークバック・マウンテン」では、繊細な演技が絶賛され、アカデミー賞助演男優賞にノミネートされた。惜しくも受賞は逃したが、25歳の若さで演技派俳優としての地位を確立した。

2006年には、雑誌「People」の「最も美しい50人」と「最もホットな独身男性」に選ばれるほどのブレークぶり。また、「ブロークバック・マウンテン」の影響で、男性からの人気も急上昇。ゲイ雑誌の選ぶ「映画での魅力的なゲイキャラクター」で堂々の2位を獲得。男女を問わず支持率の高さが証明された。ダスタン王子のセクシーなムキムキボディに心ときめく男性ファンも多いかも…

ジェリー・ブラッカイマーは伝説的なアクション・ゲームの映画化に、新たな金鉱を見出したようだ。この作品も続編が登場する可能性が強い。何も考えず、観終わった後に、「あ〜面白かった」という映画を今後も作り続けてもらいたいものだ。

 
キャスト スタッフ
ダスタン王子: ジェイク・ギレンホール 監督:マイク・ニューウェル
タミーナ王女: ジェマ・アータートン 製作総指揮:マイク・ステンソン/チャド・オマン他
ニザム: ベン・キングズレー 製作:ジェリー・ブラッカイマー
シーク・アマール: アルフレッド・モリナ 脚本:ボアズ・イェーキン/ダグ・ミロ
スティーヴ・トゥーサント 音楽:ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
トビー・ケベル 撮影:ジョン・シール
リチャード・コイル 原案:ジョーダン・メクナー
ロナルド・ピックアップ 編集:ミック・オーズリー/マイケル・カーン他
リース・リッチー プロダクションデザイン:ウルフ・クローガー
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