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イントロダクション
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監督:ジェームズ・マンゴールド 製作年:2010年
製作総指揮:アーノン・ミルチャン 上映時間:110分
ワイルドなロマンス。スイートなアクション。
【イントロ】

1986年の「トップガン」でトップスターの仲間入りをはたし、「7月4日に生まれて」と「ザ・エージェント」ではアカデミー賞主演男優賞にノミネート。人気のみならず、演技派としてのポジションも獲得すると、その後も「ミッション:インポッシブル」シリーズを大成功に導き、「ラスト サムライ」では共演の渡辺謙にアカデミー賞助演男優賞ノミネートという快挙をもたらすなど、スーパースターと呼ぶにふさわしい活躍を見せるトム・クルーズ。

一方、長編映画デビュー作となる1994年の「マスク」で頭角を現し、「ベスト・フレンズ・ウェディング」で観客を魅了。「メリーに首ったけ」でついに女優としての頂点に登りつめると、その後も、「チャーリーズ・エンジェル」シリーズや「シュレック」シリーズのヴォイスキャストとして大活躍中のキャメロン・ディアス。

そんなハリウッドを代表する2人のスターが、2001年の「バニラ・スカイ」以来、約10年ぶりに共演を果たしたのが、魅惑的なロマンスと、スパイアクション顔負けのスリルを取り混ぜたロマンティックアクション映画「ナイト&デイ」である。

メガホンを取ったのは、シリアスな人間ドラマ、青春、ロマコメ、サイコスリラー、音楽伝記ドラマ、西部劇、SFロマンスと多彩なジャンルの娯楽作を次々と手がけ、外れナシの快打を連発するジェームズ・マンゴールド。1999年の「7歳のカルテ」で、アンジェリーナ・ジョリーにアカデミー賞助演女優賞をもたらし、2005年の「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」ではリース・ウィザースプーンにアカデミー賞主演女優賞をもたらした名監督である。めっきり職人肌が少なくなった現代のハリウッドでは極めて貴重な存在だ。

※2003年公開のジェームズ・マンゴールド監督作品のスリラーサスペンス「アイデンティティ」のレビューはこちらをご覧ください。

今回の「ナイト&デイ」をジェームズ・ボンド映画ではなく、「シャレード」や「北北西に進路を取れ」のような映画にしたかった…と、監督は言う。空想的で心が浮き立つ、モダンなアクション映画。コミカルだがリアルだと思えるキャラクターと共に世界を巡る、楽しい旅に観客を連れ出すのが狙いのようだ。

典型的な「主人公巻き込まれ型」ムービーであり、そこに世界を駆け巡るロードムービー的要素を含んでいる。ウィチタの空港から始まって、ニューヨークのブルックリン、ボストン、ヨーロッパに渡ってスペインのセビリアで闘牛場をバイクで追走したり、オーストリア・ザルツブルグ市街の歴史地区での逃走、オリエント急行でのバトル、ポルトガルのアソーレス諸島…。贅沢極まりないロケーションが用意されている。

そして、どのように移動したかの細かい?部分(ま、これがいわゆるツッコミどころ)はすべて端折って、ひたすらテンポ良く展開するストーリーに潔さを感じてしまう。適度な「ゆるさ」はあるが、けっして大味な仕上がりではない。トムとキャメロンの掛け合いは長年連れ添った夫婦漫才のようでもあり、また、伏線のある台詞など、押さえどころはしっかりしているので、安心できる。

トム・クルーズ演じるロイ・ミラーが、善玉か悪玉か明かさないままストーリーを最後まで引っぱったあたりは心憎い演出である。観客は精神的にどっちつかずにされたまま、キャメロン・ディアス扮するジューンと一緒に非日常の体験に投げこまれる。ジューンがピンチに陥るたびにロイが颯爽と現れるのも、単なる騎士道精神で助けに来たのか、それとも腹に一物あるのかと疑心暗鬼になってしまう。

何も知らない天然ボケ女と、すべてを心得た凄腕スパイのミスマッチぶりが何より秀逸。絶体絶命の危機を迎えるたびに、ロイに眠らされ、何千キロも離れた場所で目覚めるジューンが笑いを誘う。度々登場するカースタントシーンはかなりのハイレベルだが、その中にも笑いを誘うギャグも含まれている。

冒頭の飛行機シーンでは、トイレの中で浮かれているジューンが何も気付かないうちに、ロイは乗客の敵全員と大立ち回りをする。これは「007/ロシアより愛をこめて」の、列車のコンパートメント内でジェームズ・ボンドがロバート・ショウ扮する殺し屋と映画史上に残る大格闘シーンを演じている最中、睡眠薬を飲まされたダニエラ・ビアンキが眠りこけていた感覚に近いものがある。多少の影響を受けているのかも知れない…

しかし、21世紀のヒロインはただの「添え物」ではいられない。最初はキャーキャーとパニクるだけだったジューンも、ロイに命じられるままカーチェイスや銃撃戦に果敢に参加する度に成長?し、最後は「救う男と救われる女」という構図さえ逆転させていく。「ヒーローがヒロインを救う」という古風な筋立てを、今風にひっくり返すあたりは、女性ファンからの共感を得られる…かも。主役2人のスクリューボール・コメディ風の掛け合いも、ハリウッド黄金期の古典に精通するマンゴールド監督ならではの心憎い演出がお見事。

最近は、リアルさを追求する映画が多かったので、ひと昔前のロマンス・アクション映画のようなレトロ感が漂うライトな作品は、なぜかホッとするような感覚である。世界旅行気分も味わえるし、とにかく何も考えずに安心して観られるのがグッド!トムとキャメロン…最強コンビの活躍を劇場で楽しんでほしい。

 
【ストーリー&インプレッション】

ごく平凡な女性ジューンは、妹の結婚祝いの準備で訪れていたカンザス州ウィチタからボストンへの帰り道に、空港でぶつかった男性ロイと機内で席が近くになる。ロイの素敵な笑顔に胸がときめくジューンは、化粧室に入るや大はしゃぎ。彼をものにしようと気合いを入れる。

一方、ジューンが化粧室に入った直後の機内では、壮絶なバトルが繰り広げられていた。飛行機に乗っていたのは、全員がロイを狙う刺客だったのだ。武装した彼らと闘うロイ。だが、ロイの方が一枚上手で、ジューンがトイレから出てくるまでに全員を始末してしまう。

そうとも知らないジューンは、ウキウキ気分で化粧室から戻ってくる。揺れる機内でバランスを崩すが、ロイに抱きかかえられ、その拍子に思わずキスをしてしまって気分は最高。しかし、次の瞬間、ロイに「この飛行機のパイロットは死んだ。僕が殺したんだ」と言われ驚愕。気分は一気に盛り下がるまま、飛行機はロイの手により不時着することになる。

炎上した機体から命からがら脱出するが、翌日にジューンを訪ねてきたCIA局員は、ロイが機密を持ち逃げした裏切り者のスパイだと言うのだ。

若き科学者が開発した永久エネルギーの争奪をめぐり、ロイとCIA、それにそのエネルギーを手に入れようとロイを襲う謎のシンジケートとの激しいバトルが繰り広げられる。何も知らずに巻き込まれてしまったジューンはロイと行動を共にするしかない…こうしてスリルとロマンスが背中合わせの逃避行が始まった。

ロイを100%味方と信じられないジューンの取った行動は…そしてまた新しい展開がスタートする。

トム・クルーズ主演の映画は、いろんな意味で「トム様映画」になっていた。しかし、今回はキャメロン・ディアスがうまくトムを食っているので、案外バランスのとれた作品に仕上がっている。パニックになりながらのコミカルな銃撃戦から、アスリートさながらのバイク後部座席でのガンファイト。トムのアクションシーンよりも印象的である。


全体的に激しすぎる過激なバイオレンスもないし、健全なアクションムービーの王道であり、適度なまったり感が妙に心地よい。フリーウェイで車の上をピョンピョン跳んで渡ったり、闘牛が自動車を踏みつぶしたり、飛んでくる車を間一髪での避けるところなど、絶対にありえへんわ!と思うのが、かえって不自然なくらいアクションとして成立している完成度である。

キャメロン・ディアスの露出度の高い赤いビキニ姿がサービスシーンとして登場する。38歳になった彼女のプロポーションはまだまだ健在だが、ありがたいと思うかキツイ…と感じるかは観客の判断次第かも…

映画公開を目前に控えた9月下旬には、トムとキャメロンが揃って来日し、ジャパンプレミアイベントに登場。レッドカーペット上を歩きながら、いつも通りサインや握手に応じるなど徹底したファンサービスを行った。日本のファンを大切にするトムらしく、次作「M:i-4」の撮影の合間を縫っての来日となり、プライベートジェットで朝8時に到着し、夜10時には日本を発つという、わずか14時間の日本滞在という強行軍を決行。そんな超タイトスケジュールにも関わらず、来日中は笑顔を絶やさなかったトムの姿勢は、まさに正真正銘のトップスタートの証である。

以前、「M:i-4」の製作を危ぶむ声がアメリカのメディアでも囁かれたが、今回の来日でのトムの「M:i-4」の撮影の合間発言から、どうやら順調そうなことが判明。ホッとしたファンも多かったに違いない。公開時期などは定かではないが、きっと今までの「M:i」シリーズよりスケールアップされた面白い作品になることだろう。今から公開されるのが楽しみだ。

「ナイト&デイ」の続編が制作されるかどうかは分からないが、トムとキャメロンのコンビのロマンチックアクションコメディ路線は、案外ヒットシリーズなるかもしれない…かな…

トム・クルーズの笑顔は健在なり!

 

キャスト スタッフ
Roy Miller:トム・クルーズ 監督:ジェームズ・マンゴールド
June Havens:キャメロン・ディアス 製作総指揮:アーノン・ミルチャン/E・ベネット・ウォルシュ
Fitzgerald:ピーター・サースガード 製作:キャシー・コンラッド/トッド・ガーナー
April Havens:マギー・グレイス スティーヴ・ピンク/ジョー・ロス
Rodney:マーク・ブルカス 脚本:パトリック・オニール
Simon Feck:ポール・ダノ 音楽:ジョン・パウエル
Director George:ヴィオラ・デイヴィス 撮影:フェドン・パパマイケル
Antonio:ジョルディ・モリャ 編集:マイケル・マカスカー/クインシー・Z・ガンダーソン
Braces:レニー・ロフティン 美術:アンドリュー・メンジース
Bernhard:ファルク・ヘンシェル  
Danny:リッチ・マンリー  
Frank Jenkins:デイル・ダイ  
Molly:シリア・ウェストン  
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