コンテイジョン/Contagion
マネーボール/Moneyball
キャプテン・アメリカ
/ザ・ファースト・アベンジャー
ワイルド・スピード MEGA MAX
猿の惑星:創世記(ジェネシス)
世界侵略:ロサンゼルス決戦
The Mechanic/メカニック
トランスフォーマー
ダークサイド・ムーン
ハリー・ポッターと死の秘宝
PART2
アイ・アム・ナンバー4
SUPER8/スーパーエイト
スカイライン -征服-
X-MEN
ファースト・ジェネレーション
パイレーツ・オブ・カリビアン4
生命の泉
ブラックスワン
アンノウン
エンジェル ウォーズ
SP 革命篇
ツーリスト
RED
ウォール・ストリート
グリーン・ホーネット
ソーシャル・ネットワーク
バーレスク
アンストッパブル
2010年度のバックナンバー
監督:ロブ・マーシャル 公開日:2011年5月20日
製作:ジェリー・ブラッカイマー 上映時間:141分
孤高の海賊、キャプテン・ジャックが禁断の宝の地図を手に入れてから4年。
潮は満ち、ついに新たな冒険へと船出する時が来た。
【イントロ】

シリーズは2003年に拡大公開された「パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち」より始まった。第1作の成功の後、ウォルト・ディズニーピクチャーズは、三部作計画があることを明らかにし、3年後の2006年、2作目「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」が公開された。

続編は成功して、世界初公開日の興行記録を破った。最終的に世界興行収入は史上2番目の速さで10億6617万9725ドルまでに達し、歴代4位となった。シリーズ3作目「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」は翌2007年に公開された。3部作が成功し、デップが再びジャック・スパロウを演じたいという願望もあり、4作目の企画がスタートした。1作から監督を務めたゴア・ヴァービンスキーは、テレビゲーム「Bioshock」の映画化企画に携わっていたため今回のプロジェクトから外れ、新たに「シカゴ」や「NINE」のロブ・マーシャルに監督がメガホンを取る事になった。

ジャック・スパロウ イズ バック

更に、イアン・マクシェーンとペネロペ・クルスの参加が発表されたが、オーランド・ブルームやキーラ・ナイトレイといった一部の主要キャストは出演しないことになった。マクシェーンは新たな敵である「黒ひげ」、そして、「NINE」でロブ・マーシャルに監督と共演したクルスは、黒ひげの娘でジャックの恋人でもあるアンジェリカを演じている。

新たな敵や新たな仲間、そして、新たな使命、シリーズ4作目にして初の3D映画化により、キャプテン・ジャック・スパロウの新たなる伝説が誕生した。永遠の命をもたらすという伝説の「泉」を求めて、史上最強の海賊たちが動き出した。

永遠の命をもたらすという伝説の「泉」を求めて、史上最強の海賊たちが動き出した

超有名な作品だけに、多くの人が今までの作品を鑑賞していると思うが、心優しい「シネマ・オープリーズ!」では、今までの作品の簡単なダイジェスト版をお届けする。まさに、小さな親切、大きなお世話である。

■パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち
2003年8月2日公開
パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち

時代は17世紀頃のお話。舞台ははカリブ海の港町ポートロイヤル。総督の美しい娘エリザベスは、子供の頃に、海の漂流から救助された少年ウィルが身につけていた黄金のメダルを今でも大切に持っていた。その少年ウィルは、スワン総督の屋敷に鍛冶屋として出入りしていた。ウィルは、総督令嬢エリザベスとはお互いが気になっていたが、身分の違いから恋心を抑えていた。

ある夜、町を襲撃した海賊船ブラックパール号のバルボッサ船長率いる海賊たちに襲われ、エリザベスが捕まってしまう。バルボッサ船長の目当てはエリザベスの黄金のメダルにあった。ウィルは、牢獄に入れられていた海賊ジャック・スパロウの力を借りて、命がけで彼女の救出に向かった。

ジャック・スパロウとエリザベス

ジャックはバルボッサの過去を知る数少ない人間の1人であり、恐るべき真実をウィルに告げる。バルボッサとその手下たちは呪いをかけられ、月の光の下でその忌まわしい姿を現すというのだ。 永遠に死ぬことを許されない、生ける屍の姿を…。

バルボッサ船長率いる海賊たちは、その呪いのために、心臓を剣で貫かれても甦り、決して死ぬことも許されない不死の状態であった。そして、その呪いを解く鍵は、エリザベスの黄金のメダルが握っていたのだ。

黄金のメダルとエリザベスの流血で呪いが解けると思われたが…、実は少年ウィルの父が、昔、ブラックパール号のクルー時代に持ち出した黄金のメダル。エリザベスではなく、父の血を受け継ぐウィル少年の血が必要だったのだ。

一方、昔、ブラックパール号の船長をしていた海賊ジャックだったが、バルボッサに乗っ取られたことへの復讐心で果敢に立ち向かう。海賊ジャックは10年間、持ち続けた最後の1発の銃弾を、海賊バルボッサに打ち込む。その瞬間、ウィルは自分で手のひらをナイフで切りつけ、自身の血と黄金のメダルを元の蔵へと納めることで、海賊バルボッサらの呪いを解いたのだった。

その後、海賊ジャックは絞首刑にされかけるが、ウィルらの機転で無事に助け出され、ブラックパール号の舵を取って大海原へと旅立っていった…。

大海原へと旅立っていった…

と、いうお話。インプレッションは2003年度の「シネマ・オープリーズ!」に掲載しているので、興味のある方はご覧ください。

■パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト
2006年7月22日公開
パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト

前作から3年後。結婚式を目前に控えたウィルとエリザベスだったが、海賊ジャック・スパロウに加担したことを理由に逮捕されてしまう。しかし、東インド貿易会社のベケット卿は、ジャックの持つ「コンパス」を渡せば2人を釈放するという。

一方、バルボッサからブラックパール号を取り戻し、再び船長に戻ったジャック。しかし、彼は13年前、デイヴィ・ジョーンズと「血の契約」を交わしていた。その内容は、ブラックパール号の船長となる代わりに、13年経ったらデイヴィ・ジョーンズのフライング・ダッチマン号の船員として働き続けなければならないというもの。突然ジャックの前に現れたウィルの父親ビル・ターナーは契約の期限が迫っていることを告げる。

ジャックの掌には、契約の終わりを示す黒い烙印が表れていた…。

第2作のストーリーを端折れば、こんな感じである。

■パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド
2007年5月25日公開
パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド

治安維持を名目としてポート・ロイヤルでは戒厳令が敷かれ、集会の自由の権利の停止、人身保護法の停止、弁護人を立てる権利の停止、陪審員の評決を求める権利の停止、そして海賊だけではなく海賊に少しでも関わったことのある者は、何者であろうとも捕らえ絞首刑に処す、という布告がなされた。そして捕えられた人々は次々と刑場で処刑されたが、そんな時突如として歌声が響く。「海賊王と仲間達は…」そう、海賊長達による評議会開催を知らせる「招集の歌」が歌われたのだ。

その頃、ブラックパール号もろともクラーケンに飲み込まれたキャプテン・ジャック・スパロウは、デイヴィ・ジョーンズの墓場に送られ錯乱の日々を送っていた。

一方、ティア・ダルマと「女神カリプソの解放」を契約して復活したヘクター・バルボッサ率いる一行は、選ばれし9人の「伝説の海賊」の1人サオ・フェンから「世界の果てへの地図」を入手し、ジャックを救出すべくシンガポールの港を出港した。一行は、極寒と戦い、最後には船を失いながらも世界の果てでデイヴィ・ジョーンズの墓場に漂着した。そして、砂丘からブラックパールに乗って現れたジャックと再会、世界の果てから帰還する方法の謎を解いて元の世界へ帰還した。

Jack is back

元の世界では、状況が足早に動いていた。ジェームズ・ノリントンはベケットの部下としてフライング・ダッチマン号の船長になり、心臓を握られたジョーンズもベケットの駒と化していた。クラーケンは見せしめに殺され、海賊も息絶えつつあった。世界は制海権を制したベケットを中心に動き始めていたのである。

鍵はジョーンズの心臓。その心臓を突き刺した者はフライング・ダッチマンの船長となり代わり、カリプソの命により海の死者をあの世へ送る役目を永遠に負う。陸に上がれるのは10年に1度だけ。役目を怠れば、ジョーンズのような化け物になってしまう。そして、心臓の秘密を探っていたウェザビー・スワンは、ベケットに用無しと判断され暗殺されてしまう。

評議会を目指し、海の上では敵味方を構わず駆け引きが繰り返されていた。バルボッサは「カリプソを解き放つ」、ジャックは「心臓を突き刺し、永遠の命を手に入れる」、ウィルは「ジョーンズの手下となった父親ビル・ターナーを救う」、ジョーンズは「恋人カリプソに会う」、ベケットは「安定した通商の妨げになる海賊の撲滅」の目的を各々の胸に抱いて…。

そんな状況の中、サオ・フェンがベケットの命を受けて追ってきたフライング・ダッチマン号の砲撃によって命を落とし、同船していたエリザベスが遺言に従い伝説の海賊となる。その後、フライング・ダッチマン号に他の乗組員共々囚われるも、ノリントンが命と引き換えにジョーンズらを裏切り、逃亡を手助けし、脱出に成功。「海賊の自由、そして、エリザベス・スワンの父を殺したベケットへの復讐」を胸に誓い、評議会を目指した。

エリザベスが遺言に従い伝説の海賊となる

評議会ではエリザベスが海賊王に決まり、ベケットとの決戦に挑むこととなった。ベケット卿率いる大船団との戦中に、エリザベスはウィルから突然の告白を受け、甲板で結婚の儀を挙げる。立会人は檀上で戦っているバルボッサ。

しかし、しばらくして、エリザベスとウィルはジョーンズとの戦いで窮地に至っていた。駆けつけたジャックは折れた剣を心臓にかざしてジョーンズを制したが、ジョーンズの剣は無残にウィルを突き刺す。息子ウィルとの戦いで正気に戻ったビルがジョーンズに襲い掛かった時、今度はジョーンズの心臓を折れた剣が突き刺した。剣を握っていたのは瀕死のウィル、突き抜いたのはジャックだ。そして、ジョーンズは海に落ちて行く…。

ジョーンズの剣は無残にウィルを突き刺す

沈み行くフライング・ダッチマン号にウィルを残し、ジャックとエリザベスらは脱出する。ベケットはブラック・パール号を沈めて海賊達を一気に壊滅に追い込もうと軍艦エンデヴァー号を進める。エンデヴァー号の砲門が一斉に口を開けるが、フライング・ダッチマン号が海中から突然姿を現す。しかし、様子がおかしい。幽霊船のような外観は消え、白い船体を浮かべている。船長は…ウィルだ。そう、ウィルはジョーンズの代わりに心臓を取り出されて船長となったのである。

ブラックパール号とフライング・ダッチマン号がエンデヴァー号を挟むように平行して進み、挟み撃ちされた砲弾によりエンデヴァー号は粉々になる。

夕日がウィルとエリザベスを照らしているが、もうすぐ沈む。次に陸に上がれるのは10年後だ。ウィルはエリザベスに心臓の入った箱を渡し、エリザベスを深く抱きしめ、役割を果たすべく海へと旅立った。エリザベスは水平線をいつまでも見ていた…。

真昼間のトルトゥーガ島の港ではジャックは2人の女を伴い、桟橋を悠々と歩いていた。しかし、桟橋の先で待っていたのはブラックパール号ではなく、小船と遠くへと去りゆくブラックパール号、そして熊の縫いぐるみを片手に抱いて眠りこけるギブスの姿だった。その頃、奪ったブラックパール号で海上に逃れたバルボッサは、部下達に不死身になれる「生命の水」の在りかを示すサオ・フェンの海図を広げたが、真ん中にある肝心の部分は綺麗にくり貫かれていた。ジャックは自分の海賊旗を掲げた小船の上で、くり貫いた海図を広げ、「生命の水」を探しに出航する…。

真昼間のトルトゥーガ島の港ではジャックは2人の女を伴い、桟橋を悠々と歩いていた

あれから10年の月日が流れ、エリザベスはあの場所で水平線を見つめていた。キャプテンハットを被り、海賊の歌を口ずさむ、今年で10歳になる新しい命と共に。そして、日没とともに水平線に緑色の光が走った…。

そして、ウィルとエリザベスはこの3作でお役御免になったようだ。

小さな親切ついでに、今までの登場人物の簡単なプロフィールと、今回新しく作品に登場する人物の紹介をしておこう。

■キャプテン・ジャック・スパロウ
キャプテン・ジャック・スパロウ
自由を愛し、海を愛し、酒と女を心から愛する孤高の海賊。持ち主が心から望むものへと導く「北を指さない羅針盤」から航路をさぐり当て、誰よりも華麗に船を操る。

どんな危機的状況にあっても常に飄々としている男だが、その一方で、自らの目的を成就させる次の布石を抜け目なく打ってくる稀代の策略家でもある。相手を煙にまきながら、いつのまにか有利に交渉ごとを進めていくその話術の巧みさは、まさに天下一品。「流血を好まない海賊」としても名を馳せる。世界最速の海賊船ブラックパール号の船長だが、愛する船は、バルボッサに奪われた後、現在行方知れず。

そんな彼が体験した冒険は数知れず。呪われた海賊バルボッサや、深海の悪霊デイヴィ・ジョーンズ、邪悪なベケット卿などと死闘を繰り広げ、深海の魔物クラーケンの餌食になって「海の墓場」に囚われたことさえある。今作品では、謎の女海賊アンジェリカに誘われ、彼だけがその場所を知る伝説の「生命の泉」をめざすジャック・スパロウ。それは、最も危険で最も波乱に満ちた呪われた航海である。果たして、彼は「生命の泉」に到達できるのか?

■ジャックが愛した女海賊 「アンジェリカ」
ジャックが愛した女海賊 「アンジェリカ」
かつて、ジャック・スパロウが愛した女海賊。スペインの修道院でジャックに誘惑され、修道女から女海賊へと大きく人生を変えた女である。

その華麗な剣さばきや騙しのテクニックは、ジャックから学んだもの。今や熟練した技術で船を操り、恐ろしい荒くれ者の海賊たちを率いて略奪を繰り返す。

最近になって、行方不明だった父親と出会う。その父親とは、最恐の海賊・黒ひげである。予言された黒ひげの運命を覆すため、アンジェリカは、「生命の泉」を目指す。その目的のためなら、かつて愛したジャックを利用することのみならず、命を奪うことも辞さないのだ。

■史上最恐の伝説の海賊 「黒ひげ」
史上最恐の伝説の海賊 「黒ひげ」
冷酷で残虐、狂気を秘めた史上最恐の海賊。レザーの黒服に身を包み、身体に弾帯を巻き、黒く長い髭に巻きつけた信管からは煙が立ち上るという、その異様な風貌は、まさに悪魔の化身。その悪名は、海上のみならず陸上にまで響き渡る。これまで略奪の被害者となり惨殺された者は数知れず、彼らの骨は、「黒ひげ」の海賊船「アン女王の復讐号」の装飾となっている。

黒魔術に長けた「黒ひげ」は、宝石が埋め込まれた巨大な装飾剣で船を意のままに操り、船首に飾られた骸骨の口から炎の帯となって噴射されるギリシャ火薬で、地獄のように敵船を焼き尽くす。その炎は手下にも容赦なく向けられ、焼き殺された者はゾンビとなって未来永劫、黒ひげに仕える。

だが、冷酷な黒ひげにも畏れるものがあった。我が身に下された「ある予言」である。運命を覆す方法はただ1つ。伝説の「生命の泉」を探し出し、永遠の命を手に入れること。そこにたどり着くためには、文字通り手段を選ばない。

■英国海軍に寝返った元海賊 「バルボッサ」
英国海軍に寝返った元海賊 「バルボッサ」
ジャック・スパロウの宿敵、秘術によって甦った海賊バルボッサ。だが、今は、国王に忠誠を誓い、イギリス国旗を掲げたプロヴィデンス号の船長にして海軍将校。スペインに対抗心を燃やすイギリス国王の命を受け、プロヴィデンス号は「生命(の泉」を目指す。

彼の片足は失われていた。片足を失わせた者に対する壮絶な復讐心こそが、彼を「生命の泉」を求める危険な航海に駆り立てている。抜け目ない極悪非道な海賊の彼に、一体何が起きたのか…。

■人魚に恋した宣教師 「フィリップ」
人魚に恋した宣教師 「フィリップ」
乗っていた船を「黒ひげ」に襲われ、ただ1人生き残り、「アン女王の復讐号」に囚われた宣教師。決して人と争わず、極悪な「黒ひげ」のためにさえ神に祈る聖職者。

人魚狩りの夜、「生命の泉」への鍵を握る人魚のシレーナと出会い、互いの瞳の中に同じ光を見る。「黒ひげ」に捕らわれ、残酷な恐怖を与えられて、「涙」を流すよう強いられるシレーナを見た彼は、聖職者の自分をかなぐり捨て、命を懸けてシレーナを守ろうと闘う。果たして、ふたりの許されぬ恋は、運命に打ち勝てるのだろうか…。

■「生命の泉」への鍵を握る人魚 「シレーナ」
「生命の泉」への鍵を握る人魚 「シレーナ」
魅惑の声と姿で船乗りを誘惑し、海中へと引きずり込む、美しくも獰猛な彼女たちの存在は、海賊たちを死ぬほど怯えさせている。

だが、泉から「永遠の命」を得るには人魚の涙が必要だと知った「黒ひげ」は、人魚狩りを決行。その夜、仲間からはぐれた年若いシレーナは宣教師フィリップと出会う。惹かれてはならぬ2人の恋。「黒ひげ」はシレーナを捕え、そして、この恋人たちに最も過酷な試練を与える。

今回は監督が変わったが、音楽の素晴らしさや映像の美しさは変わらない。ジョニー・デップが作り上げたジャック・スパロウの魅力は益々冴えている。血沸き肉躍るようなカッコいいテーマ曲と共に帰ってきた、海と冒険と女を愛するスーパーヒーローは、期待にたがわず今回も大暴れする。

 
【ストーリー&インプレッション】

海賊ジャック・スパロウの裁判がイギリスで執り行われていた。だが、ジャックとして被告席に立たされたのはジャックの仲間ギブスだった。自分はジャック・スパロウではないと主張するが、全く受け入れられないまま裁判が開始される。しかし、裁判官として現れたのは本物のジャック・スパロウだった。彼はまともな裁判も行わず、ギブスを有罪とするが、ジャック本人ではないので縛り首ではなく無期懲役を宣告する。ギブスを連れて行く馭者に金を掴ませたジャックは、変装を解くとギブスと共に馬車に乗り込んだ。

馬車の中でギブスからジャック・スパロウが「生命の泉」へ向かうため、仲間を集めているという噂を教えられるが、本人はまるで心当たりがない。だが、「生命の泉」へ行くための地図を手に入れている。「生命の泉」は自分のものだと息巻くジャックだったが、馬車が着いたのは衛兵たちが待ち受ける王宮だった。

馬車が着いたのは衛兵たちが待ち受ける王宮だった

ギブスは牢へと運ばれていき、兵士に捕らえられたジャックは豪華な部屋へと通されて椅子に縛り付けられる。ジャックの前に現れたのはイギリス国王ジョージ2世。「生命の泉」で、永遠の命を手に入れたいと考えるジョージ2世はジャックの持つ地図を要求する。その地図を使い、自分の手下に向かわせるつもりだった。

そうして紹介されたのはジャックから「ブラックパール号」をだまし取ったバルボッサだった。ブラックパール号を沈めてしまい、片脚を失った彼は、今ではイギリス国王の下で公賊として仕えているのだという。海賊を捨てて海軍将校になった罵るジャックは、大暴れして逃走を図ると、街中を駆けめぐると、最期は父キャプテン・ティーグ・スパロウに助けられて逃げ延びる事に成功する。

兵士に捕らえられたジャックは豪華な部屋へと…
豪華な部屋へと通されて椅子に縛り付けられる
そうして紹介されたのはジャックから「ブラックパール号」をだまし取ったバルボッサだった 大暴れして逃走を図る

ある酒場に案内したティーグは、「生命の泉」に行くには儀式の準備をしておく必要があると告げると、彼らがいる酒場で偽のジャック・スパロウが船乗りを集めている事を教えて忽然と姿を消してしまう。自分の偽者の正体を探るために乗り込んだジャックは一騎打ちを行い、相手がかつての恋人アンジェリカだと知る。かつて、修道女になろうとしていた彼女を、修道院に潜り込んだジャックは抱いて自分の女にしてしまったのだ。しかしジャックはアンジェリカを捨てて姿を消してしまった。アンジェリカは生命の泉に行くには仲間がいるが、女の彼女では集められないため、ジャック・スパロウの真似をしたのだという。

しかし、ジャックの名を騙った事が仇となり、兵士達が乗り込んできてしまが、ジャックとアンジェリカは兵士達と戦いながら川へと逃げ込む事に成功する。川から上がったジャックはアンジェリカから、2つの聖杯に水と人魚の涙を入れなければならない、という儀式の話を教えられるが、アンジェリカの仲間によって吹き矢で眠らされてしまった。

ジャックとアンジェリカは兵士達と戦いながら川へと逃げ込む事に成功する

ジャックを取り逃がしたバルボッサは、ギブスからジャックの居場所を聞き出そうとするが、ギブスは知らない。しかし、ジャックからは地図を盗み取っていた。だが、彼は地図を渡せば殺される事は分かっていたため、地図を燃やしてしまう。そして、地図を暗記している自分を航海に同行させる事に成功する。

意識を取り戻したジャックがいたのは悪名高い「黒ひげ」の海賊船「アン女王の復讐号」だった。そこには大勢の船乗りたちが無理矢理船に乗せられ、ゾンビたちによって水夫として強制労働させられていた。水夫の1人として働かされるジャックは、アンジェリカがこの船の一等航海士として乗り込んでいることを知る。更に、牧師であるフィリップ・スウィフトがマストにくくりつけられていた。アンジェリカを密かに捕らえたジャックは彼女から、彼女が「黒ひげ」の娘だと告げられる。永遠の命を手に入れるには生け贄となる人物が必要であり、そのために人手が必要なのだという。しかも、「黒ひげ」は「義足の男に殺される」という予言がされているため、「黒ひげ」の死んだ後に自分たちが「生命の泉」の水を飲もうという。

アン女王の復讐号

ギブスを航海士として「生命の泉」を目指すバルボッサ率いるイギリス海軍だが、その針路上にスペインの艦隊が出現した。急ぎ臨戦態勢をとるも、彼らはイギリス軍など目もくれずに船を進める。彼らの目的もまた「生命の泉」であり、彼らに遅れを取るまいとバルボッサは先を急がせるのだった。

水夫たちを集めたジャックは彼らから「黒ひげ」が船室に籠って姿を現さず、誰も見た事が無いと知ると、「黒ひげ」はこの船にいないのだと結論付け、皆が騙されているのだと語ると、武器を手に叛乱を呼び掛ける。一斉に立ち上がる水夫たちは不死の船乗りたちと戦い縛り上げる。フィリップも救出したジャックたちは、叛乱の成功に歓喜の声を上げた。

その時、ジャックの背後にあった船室の扉が開くと、そこから「黒ひげ」が姿を現した。「黒ひげ」の姿に震えあがる水夫たち。喧騒によって姿を見せた「黒ひげ」は、船のロープを自在に操るとジャックを始めとして反乱を起こした水夫たちを残らず吊るしあげてしまう。

ジャックの背後にあった船室の扉が開くと、そこから「黒ひげ」が姿を現した
黒ひげは黒魔術師…
スパロウは「黒ひげ」に協力して「生命の泉」へ案内する事を約束させられるのだった

捕えられたジャックは「黒ひげ」にアンジェリカが本当の娘ではない、と吹き込む。娘の名を語る淫売であり、そう仕込んだのは自分だと笑う。しかし、アンジェリカを自分の娘だと疑わない「黒ひげ」は、自分の作ったジャックを模した人形の胸に傷を刻む。すると、本物のジャックの胸にも激痛が走り、胸に傷跡が浮かんだ。人形の頭を燃やされると激しい痛みが走り、スパロウは「黒ひげ」に協力して「生命の泉」へ案内する事を約束させられるのだった。

アンジェリカと共に夜の甲板にいたジャックは、アンジェリカに迫りながら彼女の真意を聞き出そうとする。アンジェリカは自分が本当に「黒ひげ」の娘だと語ると、父である「黒ひげ」を助けたいのだという。「黒ひげ」が留守にしている間に彼の部屋に案内すると、戸棚に隠してあるコレクションを見せて、協力してくれれば好きなものをあげると告げる。幾つもの瓶詰めの船の中、ジャックは沈められたと聞いてた「ブラックパール号」がある事に驚く。「黒ひげ」は自分が沈めた船を瓶の中に封じてコレクションにしていたのだ。

イギリス軍には激しい動揺が走っていた。彼らの中である噂が持ち切りとなっていたのだ。彼らが進む先には「人魚」が待ち受けているという噂だ。美しい姿で男を誘惑し、海の底へと引きずり込んで喰らってしまうという人魚に怯える男たち。耐えきれなくなった1人の水夫が海へ飛び込んで逃げ出してしまうが、バルボッサは逃げたい奴は逃げても構わない、と言いながらも、同時に彼らが国王の命令でやってきた名誉あるイギリス軍人である事を刺激して鼓舞させる事に成功する。

目的の岸に辿り着いた「黒ひげ」一行は、儀式に必要な人魚を捕えるための準備を整えていた。灯りに集まってくる人魚の習性を利用して、灯台に火を灯すと、ボートに乗った男たちを照らしつける。人魚を誘き寄せるための餌としてボートに乗せられた水夫たちは、人魚が歌を好むからと歌を歌わされる。

なかなか現れないまま時間が経過し、水夫たちがうとうとし始めた頃、遂に1人の人魚が水面に姿を見せた。人魚の美しさに心奪われる水夫たち。水夫と共に歌い始めた人魚の歌声に惹かれ、沢山の人魚がボートを取り囲むように現れる。人魚に誘われるように水中で口づけをしようとした男だが、人魚に襲われそうになって慌てて逃げ出す。

沢山の人魚がボートを取り囲むように現れる

途端に、人魚たちが次々と水夫たちを襲い始めた。ボートは転覆して逃げ惑う水夫たち。岸辺で網を持って人魚を捕えようとしていた別の男たちだが、人魚たちによって次々と犠牲になっていってしまう。襲いかかる人魚から逃げ惑いながらも、「黒ひげ」の命令で逃げ出す事も出来ずに嫌々戦う男たち。

ジャックは人魚たちを必死に避けて灯台へと向かうと、灯台を爆破させて灯りを消すことに成功する。大勢の犠牲を出した水夫たちに、「黒ひげ」は生きている人魚を捜すように命じる。そんな中で、意識を失っていたフィリップは1人の人魚を発見すると、思わず銛を振りかざす。偶然にも銛が人魚の鰭に刺さって動きを封じてしまうと、我に返ったフィリップは動転するが、「黒ひげ」たちがその人魚を生け捕りにしてしまった。そうして「黒ひげ」たちはジャックの案内のもと、儀式に必要な聖杯を取りに向かうのだった。

彼らから遅れて人魚たちの浜辺に到着したバルボッサたちは、「黒ひげ」たちの戦いの後を知る。だが、彼らが沖に残してきた船が人魚の群れに襲われて沈められてしまうと、バルボッサはそれを無視して先へと急ぐのだった。果たして泉に秘められた力とは…。

これから先はオールスターの総力戦が開始され、楽しいドタバタ劇が観客を魅了する。そして、最近の傾向としてエンドロールの後にお楽しみ映像が用意されているので、途中で席を立つような無粋な真似はしないように…。ディズニーは更に2本の続編を作る計画があるようで、4作目に出演する俳優たちには、近い将来5作目と6作目の同時撮影があるかもしれないのでスケージュールを空けるようにとディズニーから言われているようだ…。

英国将校になったバルボッサとジャックとの息のあったコンビぶりのすっ呆けた掛け合いは、もはや名人芸。シリーズを見守ってきたファンにはたまらないシーンである。なお、今回の3D版はイマイチ評判がよろしくなく、2D版でも十分楽しめる。

英国将校になったバルボッサとジャックとの息のあったコンビぶりのすっ呆けた掛け合いは、もはや名人芸
エンドロールの後にお楽しみ映像が用意されているので、途中で席を立つような無粋な真似はしないように…

「パイレーツ」シリーズの作品が面白い、面白くないとか、良い悪いというような評価は無意味である。お伽話として、また、映像芸術として、もうすでに完成された領域に達している作品である。やはり、1度は鑑賞しておかなければいけない作品であることは間違いない。

 

キャスト スタッフ
ジャック・スパロウ:ジョニー・デップ 監督:ロブ・マーシャル
ヘクター・バルボッサ:ジェフリー・ラッシュ 製作総指揮:ジョン・デルッカ/テッド・エリオット/チャド・オーマン
アンジェリカ:ペネロペ・クルス テリー・ロッシオ/マイク・ステンソン/バリー・H・ウォルドマン
黒ひげ:イアン・マクシェーン 製作:ジェリー・ブラッカイマー
ジョシャミー・ギブス:ケヴィン・マクナリー 原作:ティム・パワーズ
フィリップ・スウィフト:サム・クラフリン 脚本:テッド・エリオット/テリー・ロッシオ
人魚シレーナ:アストリッド・ベルジュ=フリスベ 音楽:ハンス・ジマー/ロドリーゴ・イ・ガブリエーラ
セオドア・グローヴス:グレッグ・エリス 撮影:ダリウス・ウォルスキー
スクラム:スティーヴン・グレアム 編集:マイケル・カーン/デヴィッド・ブレナー/ワイアット・スミス
スパニアード:オスカー・ジャネーダ プロダクションデザイナー:ジョン・マイヤー
人魚タマラ:ジェマ・ワード 衣装(デザイン):ペニー・ローズ
ジョージ2世:リチャード・グリフィス 視覚効果スーパーバイザー:チャールズ・ギブソン
フェルナンド6世:セバスチャン・アルメストロ 特殊効果スーパーバイザー:ジョン・フレイジャー
ジョン・カータレット:アントン・レッサー スタント・コーディネーター:ジョージ・マーシャル・ルーゲ
ヘンリー・ペラム:ロジャー・アラム  
サラマン:ポール・ベイズリー  
エゼキエル:クリストファー・フェアバンク  
ガーヘン:松崎悠希  
キャプテン・ティーグ:キース・リチャーズ  
上流階級の婦人:ジュディ・デンチ(カメオ出演)  
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