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監督:マシュー・ヴォーン 公開日:2011年6月11日
原作:スタン・リー/ジャック・カービー 上映時間:131分
共存か、支配か。その起源を目撃せよ!
プロフェッサーXとマグニートーは、いかにして生まれたのか。
彼らはなぜ、対立することになったのか。すべては、ここから始まる…。
【イントロ】

遺伝子の突然変異により、超人的なパワーが覚醒したミュータントの苦悩と冒険を描き世界的に大ヒットしたSFアクション「X-MEN」シリーズの待望の最新作「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」の登場である。タイトルが示すように、今回の作品は、今まで語られることのなかった「X-MEN」の起源にスポットをあて、ミュータントの第1世代とも言うべき超人たちのドラマを壮大なスケールで描き出したVFXアクション超大作である。

物語の中心を担うのは、後に「プロフェッサーX」と呼ばれ、「X-MEN」を設立するチャールズ・エグゼビアと、最強のミュータント・テロリスト軍団「ブラザーフッド」の首領マグニートーとして恐れられるようになるエリック・レーンシャーである。

チャールズとエリック

その若き2人の前に、人類滅亡を目論む巨悪なミュータント集団「ヘルファイヤークラブ」が立ちふさがり、チャールズとエリックはタッグを組んで、若きミュータントたちとともに、「ヘルファイヤークラブ」に戦いを挑む。かくして、人類の未来をかけた壮絶なミュータント・バトルが始まった…。彼らは世界を救えるのか…。そして、なぜ共に戦ったはずのチャールズとエリックが宿敵同士になってしまうのか…。「X-MEN」シリーズの多くの謎が今解き明かされる。

。「X-MEN」シリーズの多くの謎が今解き明かされる。

「X-MEN」史上、最もハードなストーリー展開であり、誰も知りたかった「X-MEN」がいかに結成され、マグニートーはいかにして生まれたのか…?にスポットをあてた本作の監督を務めたのは、マシュー・ヴォーン。昨年の「キック・アス」のヒットで評価急上昇中の今注目の監督である。

余談ながら、マシュー・ヴォーンの母親は女優で、マシューが生まれる前に、「荒野の7人」や、1960年代のTVシリーズ「0011ナポレオン・ソロ」のソロ役で人気を博した俳優のロバート・ヴォーンと交際しており、父親はロバートだと思われていた。

しかし、1980年代になって、イギリスの貴族初代セント・オールバンズ公の末裔ジョージ・ドゥ・ヴィア・ドラモンドがマシューの父親であったことが判明し、私用に限って彼は「ドゥ・ヴィア・ドラモンド」の姓を名乗っている。また、2002年にはスーパーモデルのクラウディア・シファーと結婚、子供が3人いる。

また「X-MEN」シリーズは、ヒュー・ジャックマンやハル・ベリーなどの次世代スターを発掘したことでも知られているが、今回も次の映画界をリードする若きスターたちが中心となり、様々なミュータントを演じているのも話題だ。チャールズ・エグゼビア役のジェームズ・マカヴォイやエリック・レーンシャー役のマイケル・ファスベンダーはこれからの注目株である。

チャールズ・エグゼビア役のジェームズ・マカヴォイやエリック・レーンシャー役のマイケル・ファスベンダーはこれからの注目株である

また、「X-MEN」シリーズで人気の変幻自在の「ミスティーク」を、本年度アカデミー賞主演女優賞にノミネートされたジェニファー・ローレンスが新たに演じている。さらに、エマ・フロスト役には「アンノウン」のジャニュアリー・ジョーンズが妖艶な魅力で作品に華を添えている。そして、実話を元に映画化された「フットルース」の主役でブレイクし、しばらくは青春映画のスターとして活躍していたが、その後は脇役や悪役を多く演じ、個性派・実力派の俳優として不動の地位を得るようになったベテラン俳優のケヴィン・ベーコンが、邪悪なミュータント集団を率いるセバスチャン・ショウを演じてる。新しい才能と世代が結集し、リスタートする「X-MEN」それが、「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」である。

今迄に「X-MEN」シリーズをまったく観ていないという人は少ないと思うが、恒例の「おさらい」を簡単にしておこう。

X-MEN
公開日2000年10月7日
X-MEN

近未来が舞台。子供たちの一部は「X-Factor」と呼ばれる独特の突然変異の遺伝子を持って生まれてくる。そうした子供達をミュータントと呼ぶ。ミュータントは、人類の進化の次なる段階だ。そして、「X-Factor」と呼ばれる独特の突然変異の遺伝子を持ったものは、思春期になると特別な能力を得る。

そのため、ミュータントは普通の人間には恐れられ、嫌われていた。ミュータントに対する憎悪と偏見は強いものがあり、彼らを受け入れることのできない、または理解できない人間達は、恐れ、忌み嫌う。

こうしたミュータントに向けられる厳しい視線を感じながらも、普通の人との共存を考えているのが「プロフェッサーX」こと、チャールズ・エグゼビア教授である。彼は、世界で最も強力なテレパシー能力者であり、ミュータントのための学校をつくり、力をコントロールすることを教えている。彼は、ミュータントを縛る法案の成立を目指す一部の人間に対して、暗い予感を覚えている。

彼は、ミュータントを縛る法案の成立を目指す一部の人間に対して、暗い予感を覚えている

チャールズ・エグゼビア教授は共存を考えているが、これと真逆の発想をしているのが、かつての仲間である「マグニートー」ことエリック・レーンシャーである。マグニートーはミュータントこそが地球の新たなる支配者になるべきだと信じている。

その頃、カナダのアルバータ州では、雪の古国道沿いの食堂兼バーに家出中とわかる少女が運転手たちにからまれていた。1人の運転手が少女の体に触れた途端に運転手は倒れてしまう。彼女はミュータントとして目覚めようとしていたのだ。少女の名はローグ。彼女は、成り行きである男と一緒に行動することになるが、野生動物じみた男もまたミュータントだった。

彼女は、成り行きである男と一緒に行動することになる

男の名はローガン(ウルヴァリン)。驚異的な細胞組織の回復能力があり、骨全体がアダマンチウムという幻の最強金属で被われており、特殊な鋼鉄製の爪を出すことができた。その風貌からは完全な野生児であり、事実、一匹狼のような行動を取る。

男の名はローガン(ウルヴァリン)

そのローガンはエグゼビア教授がつくったミュータントの子供のための学校兼「X-MEN」たちの本拠地にいることになった。教授はローガンに地下の研究所を案内し、マグニートーとの確執などを説明したが、ローガンは興味を示さない。

マグニートーはミュータントを縛る法案を通そうとしている議員を捉え、隠れ家で無理矢理ミュータントに変えさせてしまう。マグニートーには計画があるようだ。それは一体どのようなものなのか…?

X-MEN 2
公開日2003年5月3日
X-MEN 2

「プロフェッサーX」率いる「X-MEN」は、人類抹殺計画を企てたマグニートー一味を倒し、マグニートーは牢獄に幽閉されていた。人間との共存による平和が訪れるかに思われた。

マグニートーは牢獄に幽閉されていた

しかし、大統領がホワイトハウス内で謎のミュータントの襲撃を受けるというショッキングな事態が発生し、人類のミュータントに対する偏見や嫌悪はやがて「X-MEN」たちにも向けられていく。これにより、人類はミュータントの脅威に改めて恐れおののき、反ミュータント運動を加速させる結果となるが、実は、この事件の黒幕は、ミュータントを忌み嫌う大富豪ストライカーだったのだ。

この事件の黒幕は、ミュータントを忌み嫌う大富豪ストライカーだった

ストライカーは、エグゼビア・スクール「恵まれし者の学園」への襲撃、「プロフェッサーX」の拉致、と悪行を次々と決行する。捕らわれた「プロフェッサーX」と生徒達の救出の為、「X-MEN」はストライカーのアジトへ向かう。さらに、ミスティークの活躍によって牢から脱出したマグニートーもこの戦闘に参加する。ミュータントの撲滅を企むストライカーは彼にとっても敵なのである。

ストライカーはウルヴァリンの過去を知っている人物だった。果たして、ウルヴァリンの失われた記憶は戻るのか?そして、ストライカーの作り出した「第2セレブロ」に繋がれた「プロフェッサーX」の運命はいかに…。

X-MEN:ファイナル ディシジョン
公開日2006年9月9日
X-MEN:ファイナル ディシジョン

念動力によって「X-MEN」のメンバーを救い、洪水に飲み込まれていったジーン・グレイの死からしばらく後のこと。幾人かのミュータントが、人類からの差別と迫害、ミュータント同士の愛憎関係のもつれなどが原因で、チャールズ・エグゼビアが主催する「エグゼビア・スクール」から去っていった。

パイロを中心としたドロップアウト組は、人類のミュータント差別に対して武力で対抗し、人類打倒を目指すミュータントのテロリスト組織「ブラザーフッド」に加わっていた。

ミュータントのテロリスト組織「ブラザーフッド」

その頃、大企業の社長の息子の背中に翼が生え始めていた。ミュータントとしての能力を開花し始めていたのだ。驚いた社長は、息子を普通の人間に戻すために薬を開発する。

薬は「キュア(cure)」と呼ばれ「ミュータントの能力を打ち消す」能力を持つミュータントからつくられたのであった。「キュア」を使えばミュータントは超能力を失うが、普通の人間になれるという。ミュータントたちは、「人間になるか、ミュータントのままでいるか」という葛藤の中、究極の選択を突きつけられる。

X-MEN:ファイナル ディシジョン

かくして「X-MEN」と「ブラザーフッド」は人類を巻き込んで、三つ巴の大戦争状態へと突入する。

ウルヴァリン:X-MEN ZERO
公開日2009年9月11日
ウルヴァリン:X-MEN ZERO

ウルヴァリンは、シリーズの中心的キャラクターであり、今や大スターとなったヒュー・ジャックマンがブレイクした役としても知られている。ウルヴァリンは鋼鉄よりも硬い爪と驚異的な回復力を持つ強力なパワーの持ち主だが、過去の記憶を失っており、自分が誰なのか、なぜこのような能力を持っているのか、何も思い出せずに長い間苦しみ続けていた。シリーズ最大の謎とされていた彼の過去が、本作でついに明かされる。

シリーズ最大の謎とされていた彼の過去が、本作でついに明かされる

だが、「ウルヴァリン:X-MEN ZERO」はタイトル通り、シリーズの「エピソード0」にあたるストーリーである。前作を知らなくとも、誰もがここから入って楽しめる作品になっているのが嬉しい。

1845年のカナダで、若きジェームズ・ハウレットはグランドキーパーをしていたトーマス・ローガンによって父親が殺害されるのを目撃する。そのショックによってジェームズのミュータント能力が覚醒し、骨の鉤爪が手から生え、そしてローガンを刺し殺した。

だが、ローガンは死の間際に自分こそがジェームズの父親であると告げる。ジェームズはその後、以後1世紀以上にわたって兄のビクター・クリードと共に生き延び、南北戦争や2度の世界大戦に参加して戦い方を学んだ。ベトナム戦争のときに、ビクターは村人へ暴行をしようとし、さらに上官を殺してしまう。ジェームズは兄をかばったため、2人は銃殺処刑されるが、再生能力のために失敗した。

人は銃殺処刑されるが、再生能力のために失敗した

そこへ軍人のウィリアム・ストライカーが現れ、エージェント・ゼロ、ウェイド・ウィルソン、ジョン・ライス、フレッド・デュークス、クリス・ブラッドリーらを含むミュータント・グループ「チームX」へ2人をスカウトする。2人はチームに加わるが、ジェームズはグループの非人道的な行いに疑問を持ち、やがて脱退する。

6年後、ジェームズはローガンと名乗るようになり、恋人のケイラ・シルバーフォックスと共にカナダで暮らしていたが、そこへストライカー大佐が現れ、ビクターが「チームX」のメンバーを殺しているとローガンに警告する。その後まもなく、ビクターによってケイラは殺害され、ローガンも重傷を負う。ストライカーは、ビクターを倒す方法を教えるとしてローガンに不壊の金属「アダマンチウム」によって骨格を強化する「ウェポンX」計画を受けさせる。手術の前にローガンは、「ウルヴァリン」と記された新しい認識票を求めた。

だが、手術中にストライカーの巨大な陰謀の発言をローガンは聞き、ストライカーの研究所から脱出。その後、エージェント・ゼロを含む軍隊からも追われるようになり指名手配された。

ストライカーの研究所から脱出

その一方、ストライカーはウェイド・ウィルソンに改造手術を行い、元チームXの仲間を始めとする多くのミュータントの能力(ローガンの不死身、ライスの短距離テレポート、サイクロップスの破壊光線など)を兼ね備える超人兵器「ウェポンXI(デッドプール)」を誕生させ、ウルヴァリンの抹殺を命令する…。

大きなお世話ついでに、今回の作品の登場人物の簡単な紹介もしておこう。

チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX
チャールズ・エグゼビア/プロフェッサーX
「X-MEN」のリーダーにして創設者。強力なテレパスであり、ヒトの意識、記憶、身体を操作できる。後にマグニートーを名乗るエリックとは意見が対立するまで親友だった。

本作では、主義主張の異なるエリックと協力しながら若きミュータントたちを鍛え上げ、米ソ対立を煽るセバスチャン・ショウに立ち向かう姿が描かれている。

エリック・レーンシャー/マグニートー
エリック・レーンシャー/マグニートー
後のブラザーフッド・オブ・ミュータンツのリーダーで創設者。磁界を操り金属を自在に動かすミュータント。家族を失いながらもホロコーストを生き残った過去をもつ。

本作では、無慈悲なナチハンターを経て、チャールズのミュータントチームに合流する。チャールズと対立しつつも友情を育み、彼の助言に従い自身の能力を飛躍的に伸ばす。

セバスチャン・ショウ
セバスチャン・ショウ
「ヘルファイア・クラブ」のリーダー。本作では、「ヘルファイア・クラブ」を率いて米ソ両軍の背後で暗躍し、キューバ危機を引き起こす。自身もミュータントであり、あらゆるエネルギーを吸収、蓄積、放出する能力をもつ。チャールズのテレパシーアクセスを防ぐためのヘルメットを着用している。ナチス党時代の名はシュミット。

エマ・フロスト/ホワイト・クイーン
エマ・フロスト/ホワイト・クイーン
「ヘルファイア・クラブ」のメンバーで、テレパシー能力に加え、身体をダイヤモンド化する能力をもつミュータント。

ハンク・マッコイ/ビースト
ハンク・マッコイ/ビースト
獣の脚と明晰な頭脳をもつ若き科学者。ハヴォックの制御装置やブラックバードなどの開発を行う。ヒトと異なるミュータントの外観が差別を生むと考え、ミスティークの細胞を元に外観を変化させる抗体を開発し自身を実験台に治療を施すが、意図に反して潜在能力が発現したと同時にミスティークの細胞が混じった事で青い毛の野獣と化す。「X-MEN:ファイナル ディシジョン」では政治家となる。

レイヴン・ダークホルム/ミスティーク
レイヴン・ダークホルム/ミスティーク
変身能力をもつミュータント。幼いころにチャールズと兄妹同然に育ち、チャールズにずっと思いを寄せていたが、チャールズの恋愛対象として見れないという気持ちに苦しめられている。その後、ハンクと惹かれ合うが、ミュータントの外観を「正常」に戻すべきと考える彼から、ありのままの姿を肯定するエリックへと、その心は移っていく。本作ではX-メンのムードメーカー的な存在でもある。

エンジェル・サルバドーレ
エンジェル・サルバドーレ
背中に昆虫様の羽をもつミュータント。普段はタトゥーに擬態させている羽を展開して飛行するほか、口から強酸性の唾液を吐く。

ショーン・キャシディ/バンシー
ショーン・キャシディ/バンシー
口から高振動波(ソニック・スクリーム)を発し、物質を破壊したり、エコロケーションする能力をもつ。高振動波を下向きに発することで飛行・潜行もできる。原作では映画版第2作目、3作目に登場する少女サイリーンの父親にあたる。

アレックス・サマーズ/ハヴォック
身体から赤い破壊光線を放つミュータント。原作では映画版前3部作に登場したスコット・サマーズ / サイクロップスの弟にあたる。

アーマンド・ムニョス/ダーウィン
その場の環境に応じ、「生き残るため」の最適な姿へと瞬時に身体を進化させるミュータント。

アザゼル
アザゼル
「ヘルファイア・クラブ」のメンバーで、テレポーター。真紅の肌に悪魔めいた外観をもつ。

ヤーノシュ・クエステッド/リップタイド
「ヘルファイア・クラブ」のメンバーで、竜巻を引き起こす能力をもつミュータント。

モイラ・マクタガート
モイラ・マクタガート
CIAエージェントで、チャールズ・エグゼビアの恋人。

「X-MEN」の起源を紐解くストーリーは、非常に内容が濃く、心地よい満足感が味わえる。超絶アクションでありながら、同時に心を打つ人間ドラマ性も兼ね備えた秀作である。

 
【ストーリー&インプレッション】

1944年。ナチス・ドイツ占領下のポーランドの強制収容所で科学者のシュミット博士は母親と離されそうになった幼いエリック・レーンシャーが鉄門を捻じ曲げるのを目撃する。

同じ頃、ニューヨーク州ウエストチェスター郡ではチャールズ・エグゼビア少年は彼の家に忍び込んだレイヴン・ダークホルムと遭遇し、自分と同じ存在に出会えたことに喜び、彼女を家族として招いた。

場面は戻り、強制収容所ではシュミットがエリックに机の上のコインを動かすように命じ、3つ数える内に出来なければ母親を殺すと脅した。エリックはそれでも動かすことができなかったために、本当に母親を目の前で殺されてしまったところ、怒りによって彼の能力が覚醒した。

そして、18年後の1962年。成人したエリックはシュミットを捜し出して復讐を果たす為に元ナチスの人間を次々に襲っていた。一方イギリスでは、オックスフォード大学を卒業したチャールズがミュータントの論文を発表した。彼は「妹」であるレイヴンと同居していた。

エリックはシュミットを捜し出して復讐を果たす為に元ナチスの人間を次々に襲っていた
オックスフォード大学を卒業したチャールズがミュータントの論文を発表した

その頃ラスベガスでは、CIAエージェントのモイラ・マクダガートが米軍大佐のヘンドリーを追跡し、ミュータントのセバスチャン・ショウ、エマ・フロスト、アザゼルらによる「ヘルファイア・クラブ」の暗躍を突き止める。

マグダガートはミュータントに関するチャールズのアドバイスを求め、博士号祝いのパーティで彼に接触する。チャールズたちはCIA本部に行き、長官たちの目の前でミスティークが変身することでミュータントの存在を知らしめ、ショウの脅威に対抗する為に協力することを呼び掛ける。長官は協力を拒否したが、一人の黒服のCIA幹部が支援者として名乗りを挙げた。

チャールズたちがショウたちの乗る船に向かうと、一足先に彼らと戦って海に放り出されていたエリックと出会った。一同は次にCIAの秘密の「デヴィジョンX」という施設を訪れると、そこには若い科学者のハンク・マッコイがいた。チャールズはテレパシーで彼もミュータントであると知り、うっかり皆に漏らしてしまう。ハンクは足が獣のような外観となって運動神経の発達したミュータントで、同じような悩みを持つミスティークと良い関係となり、正常にする方法を見つけると約束する。

そこには若い科学者のハンク・マッコイがいた
同じような悩みを持つミスティークと良い関係となり、正常にする方法を見つけると約束する

チャールズはショウの野望を食い止めるために、ハンクが作ったテレパシー増幅装置「セレブロ」を使って各地のミュータントを探索し、仲間になるよう個別に説得を始める。彼とレーンシャーは、ストリッパーをしていたエンジェル・サルバドーレ、タクシードライバーのアーマンド・ムニョス、陸軍に囚われていたアレックス・サマーズ、そしてショーン・キャシディの勧誘に成功した。後に、アーマンドは「ダーウィン」、アレックスは「ハヴォク」、ショーンは「バンシー」、そしてレイヴンは「ミスティーク」というコードネームをそれぞれ名付けた。

テレパシー増幅装置「セレブロ」を使って各地のミュータントを探索

チャールズとエリックがソ連の将軍宅を訪れたエマを捕えている隙に、アザゼル、リップタイト、ショウの3名は「ディヴィジョンX」を襲撃して若いミュータントたちを「ヘルファイア・クラブ」に勧誘した。エンジェルは「ヘルファイア・クラブ」へと寝返り、そしてダーウィンは裏切ったふりをして罠にはめようとするも失敗し、ショウに殺されてしまう。

後日、ショウ打倒の為、ミュータントたちはチャールズの自宅で能力を活かす訓練を開始する。またハンクは防護ユニフォームとステルス・ジェット機の開発を進めた。

一方、モスクワでは、ショウがソ連の将軍に核ミサイルをキューバに持ち運ぶように脅していた。やがてキューバ危機を迎えると、ジョン・F・ケネディ大統領はソ連の貨物船が核弾頭ミサイルをキューバに移すのを防ぐために封鎖網を敷いた。

チャールズのテレパシーを防ぐヘルメットをかぶったショウは、ミサイルの移動を確実なものにするためにソ連の船隊に同伴する。彼の目的は第三次世界大戦を引き起こし、それをきっかけにミュータントが支配する世界を築くことだった…。

チャールズのテレパシーを防ぐヘルメット

迫力あるバトルシーンは心が浮き立つ。見所としては、エリックが憎き仇のショウの潜水艦を「磁界王」の名に相応しく、海から引き揚げるシーンやアメリカとソ連のミサイルがミュータント目がけて向かってくるのを磁力で方向転換させるシーンなんかは、やはり圧巻である。

迫力あるバトルシーンは心が浮き立つ
エリックが憎き仇のショウの潜水艦を「磁界王」の名に相応しく、海から引き揚げるシーン
エリックが憎き仇のショウの潜水艦を「磁界王」の名に相応しく、海から引き揚げるシーン
アメリカとソ連のミサイルがミュータント目がけて向かってくるのを磁力で方向転換させるシーン

人類から恐れられ蔑まれたミュータントの深い傷やコンプレックスが、強大なパワーとなって炸裂した結果、怒涛のアクションへとつながるというシニカルな展開がこのシリーズの最も味わい深いところ。さらには、異形のマイノリティーを認めない人類の狭量さがミュータントを分裂させていく悲劇は、歴史とも深くリンクしていて考えさせられテーマである。

後に「プロフェッサーX」となるチャールズと、「マグニートー」になるエリックは、まるでコインの表裏一体だ。名門出身のチャールズは、人の心を読むことでその悲しみや痛みを知り、人類との戦いを避けようとする。一方、ナチスから母を殺され、復讐だけを支えに生き抜いてきたエリックは、人間を支配する武器を操り力を誇示する能力を持っている。人類から迫害されるミュータントを救うという目的は同じでも、2人の進む道がまったく違ってしまったのは、出自の違いと共に、授かった能力の違いにも大きな要因がありそうだ。

ナチスから母を殺され、復讐だけを支えに生き抜いてきたエリックは、人間を支配する武器を操り力を誇示する能力を持っている。
最高に楽しいエンターテイメント作品に仕上がっている。

時代背景に米ソ冷戦やキューバ危機という史実を違和感なく絡ませたストーリーも見事で、ジョン・F・ケネディ大統領のテレビ演説シーンも効果的に登場し、観客を飽きさせない。また、ウルヴァリンのカメオ出演など、観客へのサービスも忘れていない。多くの謎が解明され、お互いの能力を認め合いながらも決裂せざるをえなかった若者2人の運命をドラマチックに描いた「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」は、最高に楽しいエンターテイメント作品に仕上がっている。

 

キャスト スタッフ
チャールズ・エグゼビア:ジェームズ・マカヴォイ 監督:マシュー・ヴォーン
エリック・レーンシャー:ミヒャエル・ファスベンダー 製作総指揮:タルキン・パック/スタン・リー/ジョシュ・マクラグレン
セバスチャン・ショウ:ケヴィン・ベーコン 製作:グレゴリー・グッドマン/サイモン・キンバーグ
エマ・フロスト:ジャニュアリー・ジョーンズ ローレン・シュラー・ドナー
モイラ・マクタガート:ローズ・バーン 原作:スタン・リー/ジャック・カービー
ハンク・マッコイ/ビースト:ニコラス・ホルト 脚本:ザック・ステンツ/アシュリー・ミラー
ミスティーク:ジェニファー・ローレンス ジェーン・ゴールドマン/マシュー・ヴォーン
「黒服の男」:オリヴァー・プラット 音楽:ヘンリー・ジャックマン
アメリカ合衆国国務長官:レイ・ワイズ 撮影:ジョン・マシソン
エンジェル・サルバドーレ:ゾーイ・クラヴィッツ 編集:エディ・ハミルトン/リー・スミス
アレックス・サマーズ/ハヴォック:ルーカス・ティル 美術:クリス・シーガーズ
アーマンド・ムニョス/ダーウィン:エディ・ガテギ 視覚効果監修:ジョン・ダイクストラ
アザゼル:ジェイソン・フレミング プロダクションデザイン:クリス・シーガーズ
リップタイド:アレックス・ゴンザレス 衣装デザイン:サミー・シェルドン
ヘンドリー大佐:グレン・モーシャワー  
CIA長官:マット・クレイヴン  
ロシアの将軍:ラデ・シェルベッジア  
合衆国海軍司令官:マイケル・アイアンサイド  
合衆国の将軍:ジェームズ・レマー  
ウィリアム・ストライカー・シニア:ドン・クリーチ  
カメオ出演  
ローガン/ウルヴァリン:ヒュー・ジャックマン  
ミスティークが変身した姿の1つ:レベッカ・ローミン  
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