2013年度鑑賞作品
RED 2
 
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若造に世界が救えるか!!

アメリカのマーベル・コミックと並ぶ二大アメコミ出版社の1つ、DCコミックスの人気グラフィック・ノベルを基に、「ダイ・ハード」シリーズのブルース・ウィリスをはじめ、豪華キャストで実写映画化したアクション・エンタテインメントムービー「RED」の第2弾が登場。

CIAが最も恐れた超一流の元スパイ・チーム「Retired(引退した) Extremely(超) Dangerous(危険人物)」通称「RED」のコードネームを持つ面々には、前作同様、ブルース・ウィリス、ジョン・マルコヴィッチ、ヘレン・ミレン、メアリー=ルイーズ・パーカーが八面六臂の大活躍。

「RED」の第2弾が登場

末期の肝臓癌を患い、余命を宣告されていたが死を恐れていないキケンな80歳のエロ爺を好演したモーガン・フリーマンは前作でお役御免となり、また、惜しくも本人が逝去されたアーネスト・ボーグナインは欠けてしまってはいるが、今回はそれを補う強力メンバーが参入。フランクの元恋人でロシアの凄腕スパイにキャサリン・ゼタ・ジョーンズ、韓国人のセレブで世界一の殺し屋にイ・ビョンホン、異彩を放つ天才物理学者にアンソニー・ホプキンスと、新キャラもこれまた豪華な顔ぶれが揃う。そして、すべてのキャストに見せ場が用意されており、見所満載でなかなかに楽しませてくれる。

フランクの元恋人でロシアの凄腕スパイにキャサリン・ゼタ・ジョーンズ
韓国人のセレブで世界一の殺し屋にイ・ビョンホン 異彩を放つ天才物理学者にアンソニー・ホプキンス

スタローン率いる「エクスペンダブルズ」チームが若造に見えてしまうほどの高平均年齢を誇る我らが「RED」チーム。前作からメンバーの入れ替わりはあるものの、主要メンバーがほぼ老人という、アクション映画にあるまじき年齢層の高さは相変わらずというところはなんとも頼もしい。今回もやり手の老人たちが年甲斐もなくはしゃぎまくる様が痛快に描かれており、若者を圧倒するそのパワフルぶりには脱帽の一言。

アクションスターとしては少々盛りを過ぎてしまった感のあるブルース・ウィリスらのアクション面を支えるためにキャスティングされた若手のイ・ビョンホン。「GIジョー」に続き2度目のブルース・ウィリスとの共演を果たした。「GIジョー」の時と比べ、登場時間や見せ場は格段に増えている気がする。イ・ビョンホンは、確実にハリウッドに望まれる役者になってきたということだろう。

「GIジョー」に続き2度目のブルース・ウィリスとの共演を果たした
「GIジョー」に続き2度目のブルース・ウィリスとの共演を果たした

今回、イ・ビョンホンが演じるハン・チョバイは、単純な悪役キャラクターから抜け出し、最後まで大活躍する最高級自家用ジェットやスポーツカーに乗ってターゲットを追いかけ、常に自身に満ち溢れ、自分のことを世界最高の殺し屋だと自負しているほんの少しだけイタイ人物。

自分のことを世界最高の殺し屋だと自負しているほんの少しだけイタイ人物

ただ、彼の鍛え上げられた肉体美は惚れ惚れするほどカッコいいし、女性ファンのために彼の裸体を披露するサービスシーンまで用意する周到さにも隙がない。ブルース・ウィリスとのガチンコ・バトルでは主役すらも完全に圧倒してしまったと言って過言ではない。しかし、ウィリスのポテンシャルもなかなかのもので、ベテランのアクションスターの面目躍如たる演技はキラリと光る。

彼の鍛え上げられた肉体美は惚れ惚れするほどカッコいい

お色気担当の妖艶なキャサリン・ゼタ・ジョーンズ扮するロシア諜報機関のカーチャは、ブルース・ウィリス演じるフランク・モーゼズの元恋人。サラの目の前で熱いキスをするカーチャに、サラの嫉妬心、闘争心はメラメラと燃え上がる。熟年の危険な恋のバトルが勃発か…。

熟年の危険な恋のバトルが勃発か

ちなみに、カーチャが横滑りさせるポルシェにフランクが飛び乗り、セーヌ河沿いの道路から狭い道路までをブッ飛ばすパリ市街でのカーチェイスや、ハンの運転する小型スポーツカーがドリフト状態の中で両手を広げて拳銃を撃ち、一撃必殺の狙撃の腕前を披露するヘレン・ミレン演じるヴィクトリアの凛々しさ。前作でもスピンする車からブルース・ウィリスが颯爽と降り立ち、銃をぶっ放すクールなシーンは見所の1つだっただけに、スローでスピンするカーアクションの演出は引き継がれているようだ。

カーチャが横滑りさせるポルシェにフランクが飛び乗り
ハンの運転する小型スポーツカーがドリフト状態の中で両手を広げて拳銃を撃ち、一撃必殺の狙撃の腕前を披露

また、ユニークなのは「死のダヴィンチ」と呼ばれた天才物理学者ベイリーをコミカルに飄々と演じるアンソニー・ホプキンスの存在感。ハンニバル・レクター博士の強烈なキャラクターの片鱗が今回もチラリと姿を見せる。マッド・サイエンシストをやらせたらこの人しかいないホプキンスの怪演は作品に厚みを与え、本領発揮の脱獄シーンなど何となくレクター博士を彷彿させ、思わずニヤリ。そして、時折見せる不気味な微笑みは健在だ。彼が昔に完成させた小型核爆弾「ナイト・シェード」が今回の作品での重要なアイテムとなり、敵か味方が最後まで分からない彼の存在が興味をそそる。

「死のダヴィンチ」と呼ばれた天才物理学者ベイリーをコミカルに飄々と演じるアンソニー・ホプキンスの存在感
「死のダヴィンチ」と呼ばれた天才物理学者ベイリーをコミカルに飄々と演じるアンソニー・ホプキンスの存在感

そして、古希間近のヘレン・ミレンの元MI6の凄腕女スナイパーのヴィクトリアが最高に魅力的でカッコいい。自然に溶け込む迷彩服で敵を一撃で倒すかと思えば、パロディ色たっぷりに狂気の女王役を演じて敵の目を欺き、その一方で、敵だった旧ソ連のスパイと熱愛中というオチャメな一面も披露。

自然に溶け込む迷彩服で敵を一撃で倒す
ヴィクトリアが最高に魅力的でカッコいい

圧巻は疾走する車から二丁拳銃をブッ放して周囲の敵を一網打尽のシークエンス。常に背筋はピンと伸び、立ち居振る舞いは敏捷な中にも気品を感じさせる佇まいは、若さやセクシーさという「女の武器」を超越した境地を感じさせる。まさに惚れ惚れする存在である。

疾走する車から二丁拳銃をブッ放して周囲の敵を一網打尽

諜報活動の一線から退き、愛する女性サラと穏やかな毎日を送っていたフランクは、再び思いがけないトラブルに巻き込まれる。すべてはフランクとかつての相棒マーヴィンが、CIA在籍中の32年前、冷戦下のモスクワで手掛けた極秘プロジェクト、小型核爆弾製造に関わる極秘計画が原因だった。

再び思いがけないトラブルに巻き込まれる
再び思いがけないトラブルに巻き込まれる 再び思いがけないトラブルに巻き込まれる
再び思いがけないトラブルに巻き込まれる

あろうことか核爆弾を奪ったテロリストとして国際指名手配を受けた2人に、各国の諜報機関から次から次へと最強の刺客が放たれる。フランクとマーヴィンは着せられた汚名を晴らし、行方不明になった小型核爆弾の隠し場所を突きとめるため、サラと共にヨーロッパへと飛ぶ。

行方不明になった小型核爆弾の隠し場所を突きとめるため、サラと共にヨーロッパへと飛ぶ
行方不明になった小型核爆弾の隠し場所を突きとめるため、サラと共にヨーロッパへと飛ぶ 行方不明になった小型核爆弾の隠し場所を突きとめるため、サラと共にヨーロッパへと飛ぶ

アメリカからパリ、ロンドン、そして、モスクワへとテンポ良くストーリーは展開する。一体誰が、何のためにフランクたちを罠に陥れたのか…。そして、消えた小型核爆弾の行方は…。今、世界滅亡を阻むため、チーム「RED」は最終決戦を仕掛ける。

チーム「RED」は最終決戦を仕掛ける

尋問を受けているフランクの命を狙って傭兵部隊が襲撃して来たり、「世界一の殺し屋」が送り込まれたり、ロシアの情報部が絡んできたりと、フランクたちの周りには敵味方が入り乱れ、その都度銃弾の雨が降る。また、小型核兵器の謎は二転三転し、意外な展開へと進むのだが、そこはDCコミック原作の突き抜けた荒唐無稽なアクションの数々。なんでもありのド派手な展開は今回の作品でも健在。誰が味方で誰が敵で、陰謀の本質は何なのかを考える暇を与えないスピード感はある意味心地良い。そして、予想通りのご都合主義のオチがつく。

予想通りのご都合主義のオチがつく

今回、唯一の一般人のサラの意外な特技が開花し、彼女の冒険心にも火をつけた本作「RED2」。さらなる続編も期待できそうな展開に今からワクワク。「老いてますます盛ん」とは、「RED」の登場人物たちにこそ最も似合う言葉である。

「老いてますます盛ん」とは、「RED」の登場人物たちにこそ最も似合う言葉である

※2011年公開の「RED」はこちらでご覧ください。

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