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2017 Oct. 6

寺院と城でのイベント

「西国三十三所」である兵庫県の3寺院で「晩秋の特別拝観」が11月に行われる。

「西国三十三所」は、和歌山県、大阪府、奈良県、京都府、滋賀県、兵庫県の近畿2府4県と岐阜県に点在する33か所の観音信仰の霊場の総称で、「札所」となる寺院で構成される日本最古の歴史ある約1,000kmもの長さにわたる巡礼スポット。現在も多くの参拝者が訪れている。

西国三十三所

「三十三」とは、「妙法蓮華経観世音菩薩普門品第二十五」(観音経)に説かれる、観世音菩薩が衆生を救うとき「33」の姿に変化するという信仰に由来し、その功徳に与るために三十三の霊場を巡拝することを意味し、「西国三十三所」の観音菩薩を巡礼参拝すると、現世で犯したあらゆる罪業が消滅し、極楽往生できるとされる。

西国三十三所

このイベントは、「西国三十三所」が2018年に草創1300年を迎えることを記念して行われる「西国三十三所草創1300年記念事業」の一環。

西国三十三所草創1300年記念事業

第二十五番札所「播州清水寺」、第二十六番札所「一乗寺」、第二十七番札所「圓教寺」の3寺院にて、紅葉とともに文化財や秘宝を見ることができる。

第二十五番札所「播州清水寺」は、兵庫県加東市平木にある天台宗の寺院。山号は御嶽山。本尊は「十一面観世音菩薩」で秘仏となっている。ちなみに、同じ西国三十三観音の第十六番札所である京都市の音羽山清水寺と区別するため播州清水寺とも呼ばれている。

播州清水寺

「播州清水寺」を開山した法道仙人が、一刀三礼で作られたと伝わる根本中堂の御本尊「十一面観世音菩薩」が30年ぶりに公開され、さらに、征夷大将軍の坂上田村麻呂が、約1,200年前に奉納したと伝わる大刀三口のうち二口を公開。一般公開は、1981年に重要文化財に指定されてから36年ぶり、「播州清水寺」では初公開となる。

第二十五番札所 播州清水寺 御本尊「十一面観世音菩薩」(秘仏)
第二十五番札所 播州清水寺 御本尊「十一面観世音菩薩」(秘仏)

第二十五番札所 播州清水寺 約1,200年前の大刀(重要文化財)
第二十五番札所 播州清水寺 約1,200年前の大刀(重要文化財)

また、兵庫県加西市にある天台宗の寺院である第二十六番札所「一乗寺」では、本堂・大悲閣の内陣拝観と、重要文化財に指定されている御本尊の「聖観世音菩薩」の特別公開が行われる。

第二十六番札所 一乗寺「大悲閣」(本堂)
第二十六番札所 一乗寺「大悲閣」(本堂)

入母屋造、本瓦葺き、正面9間、側面8間で構成されており、斜面にせり出した懸造とし、内部は広い外陣と、閉鎖的な内陣、脇陣、後陣からなる、密教仏堂の典型的な平面を持っている。

札所寺院として、参拝者用の空間である外陣を広く取っており、外陣天井には巡礼者の打ちつけた木札が大量に残っている。そして、内陣には三間の大厨子を置き、中央の間に「本尊聖観音立像」、左右の間には不動明王と毘沙門天像を安置するが、いずれも秘仏である。さらに、厨子外の左右には二十八部衆と「風神」「雷神像」を安置する。

なお、 国宝に指定されている1171年建立の三重塔は、平安時代後期を代表する和様建築の塔であり、日本国内屈指の古塔。 境内は山深く、春は桜、秋は紅葉の名所としても知られている。

三重塔

そして、兵庫県姫路市の書写山に位置する寺院で、天台宗の別格本山である第二十七番札所「圓教寺」は、「西国三十三所」のうち最大規模の寺院で、「西の比叡山」と呼ばれるほど寺格は高く、中世には「比叡山」「大山」とともに天台宗の三大道場と称された巨刹(大きな寺)である。京都から遠い土地にありながら、皇族や貴族の信仰も篤く、訪れる天皇・法皇も多かった。

圓教寺

境内は、仁王門から十妙院にかけての「東谷」、摩尼殿(観音堂)を中心とした「中谷」、3つの堂(三之堂)や奥の院のある「西谷」に区分される。

余談ながら、トム・クルーズ主演「ラストサムライ」や、NHKの大河ドラマ「武蔵」、「軍師官兵衛」のロケ地になったことでも有名である。

ラストサムライ

「圓教寺」では、重要文化財である塔頭十妙院と金剛堂を3日間限定で公開。塔頭十妙院では江戸時代前期の絵師、狩野永納が描いた襖絵を、室町時代に建立された金剛堂では、天女の天井絵を鑑賞することができる。

第二十七番札所 圓教寺「塔頭十妙院」内部の襖絵(狩野永納筆)
第二十七番札所 圓教寺「塔頭十妙院」内部の襖絵(狩野永納筆)

第二十七番札所 圓教寺「金剛堂」天女の天井絵(重要文化財)
第二十七番札所 圓教寺「金剛堂」天女の天井絵(重要文化財)

話変わって、兵庫県の姫路市にある、ユネスコの世界遺産リストにも登録されており、江戸時代初期に建てられた天守や櫓等の主要建築物が現存し、国宝や重要文化財に指定されている「姫路城」は、日本100名城などに選定されており、別名を白鷺城とも呼ばれている。

姫路城

その「姫路城」西の丸庭園及び西の丸百間廊下で、11月10日から11月26日までの期間、「姫路城×彩時記」が開催される。「姫路城×彩時記」は、「姫路城と日本文化の発信」「季節感の創出」を目的に、日本の伝統芸術と現代芸術の饗宴を展開する、2016年より開催されているアートイベント。

姫路城×彩時記

2017年は、西の丸庭園を舞台にした屋外展示に加え、百間廊下では屋内展示も用意される。日本の伝統芸術である盆栽や書道、プロジェクションやライティングなどの現代アートの数々が優美で幻想的な空間を演出する。

姫路城×彩時記
姫路城×彩時記
姫路城×彩時記
姫路城×彩時記
姫路城×彩時記
姫路城×彩時記
姫路城×彩時記

夜間は、今回が初となる西の丸百間廊下内部の公開に加え、照明演出や映像演出を駆使した「和」のイルミネーション「姫路城ファンタジーイルミネーション」を実施。姫路城に入城し、数奇な運命をたどった「千姫」の艶やかな姿をイメージした光がロマンティックに照らしだされれる。

また、コンテンツは展示だけではなく、パフォーマンスやワークショップも実施。「見る」だけではなく「体感・体験」できるアートイベントに足を運んでみるのも小粋である。

姫路城×彩時記

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