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2018 Dec. 10

上勝町の新たな挑戦

わが故郷である「ごみゼロ」を掲げる徳島県勝浦郡上勝町に、「ごみステーション」「ラーニングセンター」「ホテル」「ラボラトリー」「体験案内所」の複合施設「WHY(仮称)」が、2020年初春開業する予定。

WHY

地域で「ごみゼロ」を掲げ、住民全員が本気で取り組む徳島県勝浦郡上勝町では、2003年に日本の自治体として初めて「ゼロ・ウェイスト宣言」を行なって以来、「ごみステーション」に自らまたは近所の人たちが協力してごみを運ぶ。

「ごみステーション」では再利用できるよう45項目に分けられた「ごみステーション」に自らごみを分類。この想像を超える取り組みを上勝町の住民は16年も続けている。そして、視察や観光客も多くなってきた現在、上勝町が新たな取り組みとして、「ごみステーション」の壮大なリニューアルを行うことが決定した。

「ごみステーション」は設置から20年が経過し、視察者も増加。この住民全体が取り組む「ゼロ・ウェイスト」に対する取り組みをもっと深く見せつつ、住民がごみを捨てやすい環境を作りたいという思いのもと、「ごみステーション」に変わる新しい施設を開業する。同施設の愛称は「WHY(仮称)」。なぜここに?なぜごみを?という問いかけに答えを見つける場所となるような思いが込められている。

WHY

同施設には「ごみステーション」の他に、「ラーニングセンター」「体験型宿泊施設となるホテル」「ラボラトリー」「アドベンチャー&エコロジーツーリズム案内所」が併設。総合プロデュースはTRANSIT GENERAL OFFICEが担当。そして、建築設計は、大量消費・大量生産社会を問題視する次の建築を目指し、上勝町で伐採された杉材や不要になった建具や家具などを活用して、中村拓志&NAP建築設計事務所が担当する。

WHY

ゴミ捨て場である「ごみステーション」にホテルとは常識を超えた発想だが、そもそも「ゼロ・ウェイスト宣言」とは、未来のこどもたちにきれいな空気や美味しい水、豊かな大地を継承する事が目的。

WHY

上勝町は、訪れた人がまだ見ぬ未来が同じ景色であって欲しいと願うほど美しい場所。長期間滞在することで多くの体験をしてもらう必要な要素としてホテルを併設することになった。上勝町の谷が眼下に広がり壮大な景色が見られる部屋など4部屋を用意。

WHY

施設内で年に数回企画されるサスティナブルラーニングの為のセミナールーム、3R活動に興味ある大学や企業向けに貸し出す研究室や、アドベンチャー&エコロジーツーリズムの案内所を設置し、上勝町の自然の恵みを取り込んだフライフィッシング、レイクカヤック、リバーピクニック、トレイルランニング、循環型ライフ体験などフィールドアクティビティーを体験できるプログラムを計画中。

フィールドアクティビティーを体験できるプログラム
フィールドアクティビティーを体験できるプログラム
フィールドアクティビティーを体験できるプログラム
フィールドアクティビティーを体験できるプログラム
フィールドアクティビティーを体験できるプログラム
フィールドアクティビティーを体験できるプログラム

余談ながら、2016年5月にも「ごみゼロの町」で上勝町を取り上げた。そして、そのルーツにも触れた。今回もまたチョイとお付き合い下さい。

上勝町旭は、人口が300数十名の風光明媚な里山。この旭の中に田野々という集落がある。そのルーツは、1190年、源平屋島の合戦の際、平氏の教経公(のりつねこう)の配下に属した一武将が教経公の武具を預かり、源氏の追手を逃れ、田野々神明の地に土着し、農民になったと言い伝えられており、それが旧家の大内家の始祖である。

平氏の教経公

大内家は祠を設け、「教経権現」と称し、敗走当地から捧持してきた武具を祀っていた。そして、武具の一部は今も神明神社に奉納されており、大内家の血縁者によって奉持されている。

ちなみに、「上勝町誌」には「大内家の客魚」という逸話が残されている。田野々の神明神社南側の畠は大内家の屋敷跡で、昔、屋敷の鬼門方には十坪程の池があった。大内家に来客があると、この池に客の数より一匹多い新鮮な魚が泳いで来て、大釜の蓋の上に跳ね上がったものだという。そして、大内家ではいつもその魚で客をもてなし、一匹多いのは主人の接待用という。なお、この池は大内家の乾の方にある蛇淵と通底しているといい、そこから魚は届けられるのだという。四代前に池を埋めて倉を建てたというが、今は倉の跡もはっきりしない。

その大内家の末裔がこの私なのである。遥か昔、存命中の親から聞いたこととほぼ同じ内容であるから、多分間違いないことだと思う。曽祖父の代まではかなり裕福だったようだが、祖父の代で没落したという。隔世遺伝とはよく言ったものである。

祖父がしっかり者で、そして、世が世なら、今頃私は殿様だったような気がしてならない。残念。

 
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