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2018 Jan. 12

サウジアラビア王国の至宝

上野の「東京国立博物館」表慶館において、1月23日から3月18日までの期間、「アラビアの道−サウジアラビア王国の至宝」が開催される。

アラビアの道−サウジアラビア王国の至宝

この展覧会は400点以上の貴重な文化財を通して、アラビア半島の知られざる歴史に迫っており、サウジアラビア王国の至宝が日本初公開となる。

古代より交易が盛んに行われ、人々と諸文明が往来したアラビア半島。その半島の大部分をサウード家が支配下に置き、王国を築いた。そして、サウジアラビア王国は、イスラームの2大聖地を擁するイスラーム世界の中心的存在でもある。

今回の展覧会は「道」をテーマにした5つの章で構成され、アラビア半島の躍動的な歴史と文化を示す出土品や初代国王の遺品などを、時代順に紹介。

第1章の「人類、アジアへの道」では、先史時代を紹介。100万年以上前に遡るアジア最古級の石器「礫器」を含む旧石器群は、アフリカで進化を遂げ、ユーラシア大陸へ歩みを進めた初期人類の軌跡を示している。

「馬」新石器時代・前6500年頃、マカル出土
「馬」新石器時代・前6500年頃、マカル出土

また、新石器時代のマカルで見つかった馬を模った石彫なども展示。5000年前に砂漠に立てられた人形石柱は、当時の人々の活動とユニークな文化を象徴している。

「人形石柱」前3500〜前2500年頃、 カルヤト・アルカァファ出土
「人形石柱」前3500〜前2500年頃、 カルヤト・アルカァファ出土

第2章「文明に出会う道」では、起源前2500年頃からメソポタミア文明とインダス文明をつなぐ海上交易で賑わったアラビア湾(ペルシャ湾)沿岸地域の出土品で構成。メソポタミア美術の特徴が見て取れる石像や、精緻な文様が刻まれた石製容器に要注目。

「祈る男」前2900〜前2600年頃、タールート島出土
「祈る男」前2900〜前2600年頃、タールート島出土

続く第3章「香料の道」では、前1000年以降に香料交易で繁栄したオアシス都市の出土物を紹介。文明が発達していくアラビア半島の歴史を伝えるバビロニア王の石碑、交易による富を元に王国を築いたリフヤーン人の巨像などが並ぶ。

「柱の台座あるいは祭壇」前5〜前4世紀、タイマー出土
「柱の台座あるいは祭壇」前5〜前4世紀、タイマー出土

「男性頭部」前1〜2世紀、カルヤト・アルファーウ出土
「男性頭部」前1〜2世紀、カルヤト・アルファーウ出土

カルヤト・アルファーウで出土したイエメンから持ち込まれた香炉などの出土品は、ヘレニズム・ローマ時代(前3〜後3世紀頃)もアラビア半島が交易の中心拠点であったことを物語る。さらに、1〜2世紀に交易で富を築いた人々の存在を感じさせる、黄金の「葬送用マスク」や装身具も登場。

葬送用マスク」1世紀頃、テル・アッザーイル出土
葬送用マスク」1世紀頃、テル・アッザーイル出土

7世紀前半以降、イスラーム教が各地に広まり、マッカ(メッカ)、マディーナという2大聖地を有するアラビア半島への巡礼をテーマにしたのが第4章「巡礼の道」

「カァバ神殿の扉」オスマン朝時代・1635年〜1636年
「カァバ神殿の扉」オスマン朝時代・1635年〜1636年

巡礼路とともに発展した新たな交易拠点ラバザの出土品などから、当時のイスラーム教徒たちの新しい文化と信仰を紐解く。17世紀に聖地マッカのカァバ神殿で実際に使われていた扉や、16世紀の美しいクルアーン(コーラン)写本などからイスラーム美術の真髄に触れることができる。

「クルアーン(コーラン)」オスマン朝時代・16〜17世紀
「クルアーン(コーラン)」オスマン朝時代・16〜17世紀

18世紀に誕生したサウード家による王国に端を発し、アラビア半島の支配をめぐってオスマン帝国やエジプト、周辺部族と争う苦難が続いたアラビア王国。

第5章の「王国への道」では、当時使われていた日用品や武器など、イスラーム美術の装飾が施された工芸品を紹介。

「アブドゥルアジーズ王の上衣(じょうい)」20世紀
「アブドゥルアジーズ王の上衣(じょうい)」20世紀

サウジアラビア王国初代国王アブドゥルアジーズ王の遺品である刀などから、近現代のイスラーム工芸の魅力を感じることができる。

「アブドゥルアジーズ王の刀」20世紀
「アブドゥルアジーズ王の刀」20世紀

 
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